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    残業規制強化に懸念 給与減、サービス残業増える?

    2016年11月14日

     
     
     

     他産業に比べ、長時間労働傾向が強いトラック運送業。そんな中、政府は残業規制強化の方針を打ち出すと一部のメディアが報じている。1か月間の残業時間に上限を設ける考え方は既に示されていたが、具体的な動きが本格化したものと見られている。しかし、これまでの労働環境改善の動きを知っている人の多くはネガティブな評価のようだ。
     残業規制に否定的な意見で多いのは、「給料が減るのではないか」という嘆きだろう。残業規制の前に「そもそもサービス残業に目を向けるべき」という訴えも見られる。
     残業をしても、その分の給与が支払われていない現状からすれば、いくら上限規制をしても効果は見込めないという思いがあるからだろう。規制によって「むしろサービス残業を助長するから逆効果」という危惧もうなずける。また、規制が適用されない「名ばかり管理職」が増えるのではという恐れを抱く人もいるようだ。


     残業代を計算するアプリを開発した会社が今年、全業種の就業者に対して意識調査を実施した。サービス残業をしていると回答した人を業種別にまとめると、運送業は意外にも9位。トップ3を占めていたのは商社、公務員、サービス業だった。
     全業種で見ると、昨年11月に厚労省が実施した「過重労働解消キャンペーン」の結果では、全体の約46%の事業場で違法な時間外労働が確認された。月100時間を超える違法な時間外労働も約35%の事業場で明らかになっている。こういった状況を改善するため、36協定の見直しが行われるとみられる。しかし、特別条項付き36協定を労働者代表との間に締結させていれば、限度時間を超えることが可能になるため、形骸化している。
     現政権の働き方政策では、非正規の待遇改善が期待されているが、正社員にとっては残業が少なくなる業種もあれば、サービス残業が増える業種も出てくることが予想されるため、「アメとムチ」の両面を抱えているのではないだろうか。企業が社員に長時間の残業をさせたくなくなるような仕組みや罰則を設けない限り、根本的な解決にはならない。
     現在、47都道府県で開催されている「トラック輸送における取引環境・労働時間改善協議会」では、パイロット事業の実施で長時間労働抑制の一歩となるか、各事業者の自助努力が及ばない部分に踏み込んでくれるのでは、といった期待を寄せる声がある。しかし、一部の地域ではパイロット事業の対象集団の企業が決まらず、足踏み状態が続いている。果たして「一億総活躍社会」の実現のために、無制限残業の温床が本当に見直されるのか、今後の動きを見守りたい。

     
     
     
     
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