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企業・経営者部門 ノミネート記事

エントリーNo.8 (2015年1月19日号)

 

「トラックに乗りたい」ドライバーに憧れる15歳

龍生運輸へ職場体験 内田孝広君

 龍生運輸(佐久間達男社長、千葉市稲毛区)のユニフォームを着こなす内田孝広君は現在15歳で、市内の中学校に通う3年生だ。

 幼少のころからドライバーとして頑張る母親の後ろ姿を見てきたという孝広君は、物心ついたときにはドライバーになりたいと考えていたという。

 孝広君は学校の職場体験として、昨年11月に同社に体験にやってきた。本来、職場体験に同社は含まれていなかったが、母親が同社で働いていることに加え、「どうしても行きたい」という孝広君のたっての希望が叶い、同社で3日間の体験が可能となった。ユニフォームを着用しての社会勉強は孝広君に大きな影響を及ぼした。「社員の人たちに話しかけていただいたり、優しく、いろいろと教えていただいたりして本当に楽しかった」と振り返る。

 それからは、学校が休みの日などは自ら進んで同社のユニフォームを着用し、母親の助手席に座り、仕事のサポートを行っている。ユニフォーム姿の孝広君はすっかり同社の一員として溶け込んでいるようで、同社の忘年会などのイベントにも参加しているのだという。

 佐久間社長は、「うちで働きたいと言ってもらえるのはうれしい」と本音をもらしながらも、「高校に行って、もっといろんな経験をして、視野を広げていってほしい」とエールを送る。若いうちは夢が変わって当然と指摘する同社長は、「ドライバーという仕事はあくまで仕事の一つであって、世の中にはいろんな仕事があることを知ってほしい」とし、その上で、「もし、それでもうちで働きたいと言ってもらえるのであれば、そのときは喜んで受け入れたい」と話している。

 トラックを運転する母親の姿を間近で見て、「格好いい」と、尊敬を込めてしっかりと話す孝広君だが、「5年後のうちのドライバーだと、社員の人たちに紹介してもらえるのがうれしい」とはにかみながら話す姿は、まだまだあどけなさが残る。今は受験生として、高校進学のための勉強も欠かせない。
 「視野を広げること」という同社長の言葉をかみしめながらも、「免許を取得できる年齢になったらすぐに取得して、早くトラックに乗りたい」と話す孝広君は、「佐久間社長のようになりたい」と、憧れの社長を前にそう宣言する。