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物流ニュース
成田空港に国内初の国際物流拠点が誕生 日本航空とヒューリックが共同で運営
2025年7月31日
日本航空(鳥取三津子社長、東京都品川区)とヒューリック(前田隆也社長、同中央区)は、成田市下福田地区で、航空上屋施設(保税蔵置場)と物流施設を一体化した国内初の国際物流拠点「WING NRT(ウイングナリタ)」の運営を共同で進めることについて合意した。7月15日に行われた概要説明会では、日本航空貨物郵便本部事業推進部の梅原秀彦部長(写真右)、ヒューリックの黒部三樹専務執行役員(同左)が登壇。
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ヒューリックは、約42万平方mの広大な用地をすでに取得して造成工事を進めており、2029年の完成を予定している。成田空港内貨物施設との併用で、第3滑走路の供用開始で見込まれる国際貨物需要の増加に対応し、施設運営と進出企業の誘致についても共同で取り組む。
今回の協業に至る背景として、日本航空保有の6施設の老朽化、分散による非効率さが指摘された。また梅原部長は、「かつて世界一の貨物取扱量を誇っていた成田空港は、昨年の世界ランキングでは15位。最重要空港に返り咲くために、国交省や成田国際空港(NAA)などが連携して第3滑走路の新設など、さらなる機能強化を進めている」と述べた。

続けて、「今回、物流棟と上屋棟が隣接することで物流に関するコンビナートのような役割が果たせるのではないか」と梅原部長。従来は各国内の物流拠点からフォワーダーの倉庫に横持ちをして、それを各航空会社に持っていくという作業が、「WING NRT」ではワンストップになるという。その結果、大幅なスピードアップや輸送品質の向上が期待され、成田空港の競争力を高めていくことにつながるとしている。
高騰する建築費の吸収について、黒部専務は、「唯一無二の施設だと思っている」としたうえで、「空港周辺にある物流倉庫とは全く異なる商品だということを今後訴求していく」と述べた。
◎関連リンク→ ヒューリック株式会社
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