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物流ニュース
新春特別対談―古賀誠トラック議連会長×中西英一郎全ト協会長【第4回】
2007年4月15日
「物流の未来へ向けて」ートラック議連会長・古賀誠氏と、全日本トラック協会会長・中西英一郎氏に、今年のトラック業界の動きについて対談を行っていただいた。(シリーズ第4回)
規制緩和は正しかったのか
中西:いや、もうぜひそういうようなことをしていただくと本当にありがたい。私どもは法律、とくに社会的規制の問題、これはもう何としても守っていきたいと考えています。
中西:ただ、経済的規制の問題、これはもう全部緩和されてしまった形ですから、何とかこれについてもう少し工夫の余地はないのかどうかですね。今のお話の社会的規制で、抜け穴でやる事業者が排除され、公平な条件、同じ土俵の上で本来の競争ができるような形にぜひ持っていっていただきたい。
古賀:そうですね。ただ私が心配してるのは、行政からすれば「入り口」と「出口」の問題がある。「入り口」はできるだけ新規参入などがやりやすくて、しかしもうここは、せっかく規制緩和が導入されて走り出してるのだから、ここはもういじれないと。「出口」でね、社会的規制ではないが、そういう不良事業者をね、どう排除していくかどうかと、そういう議論が進んでいる。果たしてそれだけでいいのか。やはり「入り口」の方も、少し議論しないといけないのではないかなと私個人は思っている。たまたま、今度私はタクシー・ハイヤー議連の会長にもなったんですよ。昨年暮れには、バスの方も私が議連の会長に就任した。そうするとね、去年のうちに自動車関係の全部の議連の会長になったんですよ(笑)。
中西:ああそうなんですか(笑)。
古賀:すると非常に規制緩和という分野ではね、私の場合、すべてそういう問題にぶち当たっているんです。だから本当に性根をすえて、この問題を勉強していかなければと思っている。ぜひご協力いただきたい。
中西:もちろん、それこそ先生にお願いしなければならない問題は多々ありますが、ただ、まあ、何とか、基本はあくまでも法律は守っていくということ。ただ「物を運ぶ」という仕事は、これはもうわれわれが生活する上において絶対必要なことですから、将来もなくならない仕事であることは事実です。だから、いかにわれわれの社会的地位向上を図り、われわれ業界が生き残っていけるかどうか。今のままですと、どんどん「淘汰」され、どうもだいぶ状況が悪くなっていく懸念が多々あるわけです。古賀会長のおっしゃった形のものをぜひ実現していただき、事業者が生き残れる業界にしていきたいと思います。
「事業発展」のために
古賀:物流を担うトラック輸送事業がなくならないどころか、どんどん発展していってもらわないといけない。それにはやはり事業者の皆さんの効率的、効果的な経営、そういう部分が当然必要になります。しかし一方で、日本が国際競争に打ち勝っていく、それからそれぞれの地域の経済を発展させていく、これはもう日本経済の基本ですよ、輸送事業というのは。
だから、これに携わっている方々が輝きのある人で、そういう自信も誇りも持てるような業界でなければならない。それにはやはりわれわれも、先ほど申し上げたように、事業者の方々だけでなく働いている方々、また運送事業者ではなく、一般産業界の各企業もトラック業界に対する期待というものをしっかり持てるようにするには、どうあるべきか、これを議連として守り抜いていかなければならない。
過当競争とか、市場原理だけに任せて良いものなのかどうか、必ず議論をして、働く人たちに輝きのある、やり甲斐のある、事業者の方々の輝きが出てくるような発展に向かってわれわれは今年も頑張ります。(おわり)
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