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運送会社
カンダビジネスサポート 「Vocollect Voice(TM)」を導入
2008年9月8日
カンダコーポレーションの子会社であるカンダビジネスサポート(吉林正和社長、千葉県習志野市)は、八月に稼働を開始した習志野物流センターに音声主導型業務システム「Vocollect Voice(ヴォコレクトボイス)」を導入した。
カンダコーポレーション・経営企画室の松尾健太郎課長は、「新センターへの移転にあたり、マテハン機器の老朽化が進んでいたこともあって、新たな仕分けの仕組みを考える必要が出てきていた」と振り返る。
旧センターでは、シュートが400台もある大型仕分け機でさまざまな製品を取り扱っていたという。ベンダー各社からは、ピッキングカートやデジタルピッキングシステムなど複数の提案があったというが、最終的に、日本ユニシスが提案した「Vocollect Voice(TM)」の導入を決めた。
その決め手は、「作業性の良さだった」と同課長は評価する。「たとえば、ハンディターミナルを使うと、片手はふさがってしまう」とし、ヘッドセットを装着するだけの同製品であれば、「両手が自由に使え、作業に集中できる。これは大きなメリット」と話す。特に、同センターではアパレル製品の取り扱いが多く、荷姿もさまざま。「枚数を数えなくてはならない場合でも、両手を使えれば作業性が確保でき、正確なハンドリングができるはず」と、同課長は「Vocollect Voice(TM)」のもたらす効果に期待を寄せている。
導入後の現場の様子はどうか。新たなシステムや製品を導入する際は、えてして反発も起こりやすいものだが、「(現場からの)抵抗は比較的少なかった」と同課長。その要因を、「携帯電話やカーナビなど、『音声』に親しみやすい環境が整っており、対話型の作業イメージが描きやすかったのではないか」と分析する。そして、「『指示を聞き、応答する』という『対話』をしながら作業を進めていける。聞き漏らしのないよう、自然と作業者の集中力も上がっているように感じる」と評価する。
一方で、「これまでにないシステムなので、まずは慣れることが重要」とも。「耳が機械の音声に慣れるまでにやや時間がかかる。平均して2〜3週間、5〜10回程度の使用経験が必要なようだ」。作業者個人の熟練度に依存する部分もあり、導入して間もない現在は、「まだ期待しているだけの生産性は得られていない」というが、「作業者のレベルを上げていくのと同時に継続的な運用改善を図ることで、最終的には機械と同等の生産性・誤出荷率にまで持っていきたい」と同課長は話す。
同センターは、予備も含めて25セット分を導入。「自動倉庫や仕分け機などの大型機器類の導入に比べて、投資額を大幅に減らすことができた」という。現在は、センター内の限定されたエリアでの導入だが、同課長は、「順次、適用エリアを拡大し、センター全体への導入を目指していきたい」と話す。
「Vocollect (TM)」導入セミナー TFTで11・12日に
日本ユニシスは11、12の2日間、『音速物流ソリューション「Vocollect Voice(TM)」がもたらす物流現場改革』をテーマにセミナーを開催する。
9日から開催される『国際物流総合展』に併せて企画しているもので、会場もビッグサイト至近の東京ファッションタウンビル(TFT)の東館9階。
両日とも1日2回制で開かれ、それぞれ第1部は午後1時─2時30分、第2部は同3時30分─5時となっている。
11日のセミナーでは、特別ゲストとしてサン物流開発の鈴木準氏が、「世界の先進物流センターの進化と最新情報」をテーマに講演。
12日は、「在庫=未実現利益をキャッシュに換える物流情報システムの機能〜物流改善の体系と取り組み方」について、イーソーコ総合研究所で主席コンサルタントを務める花房陵氏が講演する。
各講演後には、日本ユニシスが「Vocollect Voice(TM)」の紹介とデモンストレーションを実施する。
定員は各回30人。参加費用は無料。
国際物流総合展見学後の当日申し込みは、電話03(5530)5903番で受け付けている。
なお、セミナーに参加できない場合でも、同社では個別のデモンストレーションも受け付けている。
問い合わせは、電話03(5546)5625番・同社サービスインダストリ事業部営業3部 Vocollect (TM)担当まで。 -
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