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ブログ・船井総研ロジ
第339回:添乗指導リポートで教育内容の見える化
2016年3月28日
ドライバー職の平均離職率は25%前後と言われており、他業界と比べても高い割合です。さらに、退職するまでの期間が圧倒的に短いのが特徴的です。多くの運送会社で退職者のうち30~40%が入社1か月以内で辞めています。以前、本コラムでも触れたとおり、定着率を向上させるには、入社1か月以内での離職を防ぐための初期教育が重要となります。しかし、ドライバーという職業柄、実際、現場でどのように指導しているのか、なかなか把握することができません。
そこでポイントとなるのが添乗指導レポートです。通常、新人ドライバーが記入して提出するのが一般的ですが、おすすめしているのは教育担当者と新人ドライバーのどちらにも書いてもらうことです。どちらか一方だけのレポートだと、それが本当に正しいのか、勘違いしているのか、虚偽の内容を記載しているのか、判断がつきにくいですが、両者から提出してもらうことで、トラック車内という密室で、どのように教育しているのか見えてきます。そのレポート内容に食い違いがあれば、所長や管理職が両者にヒアリングし、対応することで、問題を解消できます。
さらに、添乗指導員のレポートにチェック項目を入れておくと効果的です。
例えば、
・少しでも、会社好きにすることができたか
・悪いイメージを与える言動はしなかったか
・今後、相手から、何かあれば相談してこられるような人間関係ができたか
・お客様に相手をきちんと紹介したか
・説明を簡略化せずに、丁寧に教えたか
・新入社員のモデルになるような言動を心がけたか
というような、会社として添乗指導員に求める動き・レベルを掲載しておくことで、より意識して教育してくれるようになります。
(船井総合研究所・河内谷庸高)
☆船井総研が運営する物流ビジネス情報サイト「http://www.ecologi.net」
※記事は16年2月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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本コーナーでは、船井総研ロジ株式会社による リレー連載を掲載します。
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