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  • ブログ・花房 陵

    3 IFRS,公開企業の新たな会計制度

    2010年8月30日

     
     
     

    公開企業4000社の関連・連結対象を問わずに数えると10万社にも及ぶことがわかる。どんな業種であってもそれぞれが物流を必要としており、物流会社はなるべく大手と将来的にも継続的取引を結びたいと願っている。大手なら安心、大手と関連するなら格付けも高まる。何より地元会社とだけの取引なら先が見えているし、コストコストと言われなくても済むからだ。(このあたりは疑問かも)


    会計基準とは.jpg

    公開企業大手に限らず、企業はすべからく事業計画の実現に苦戦している。

    デフレだからか?不景気だからか?そうではなく、先を読むこと、計画を立てること、立てた計画を確実に実行すること。営業部長の決意表明ではなく、確実な未来へのシナリオが欲しいのだ。

     計画通りの売上げと計画通りの利益が出せれば良いのだ。

    その計画というのは管理会計制度であり、財務会計制度である。企業には3通りの会計制度が存在しており、その一つの税務会計だけはあまりお目に掛かることがない。納税の為の会計だから最終手続きになっている。話題の法人税減税はこの会計を意味している。

     他の2つの会計制度は企業の内部に対して、外部に対しての「見える化」資料でもある。業績とはこれらの会計制度で現実となるのだ。

     閑話休題で脱線するが、一昨年度の法人税収は約10兆円もあった。ところが昨年度は6兆円まで目減りしており、当然一昨年納めた予定納税額の還付も発生していて、実際の所の法人税収は5兆円にしかなっていない。

     そこに減税だって? 5%減税しても知れているし、そもそも納税額が少ないよね。外資の我が国への導入を狙っているとも言われているが(各国の法人税率の比較が出ているけれど・・・)法人税を納めるために本社をどこに置くかなんて、今時考えるものなのだろうか。タックスヘイブンとかオフショアという免税対策のための企業誘致で成功している国もあるのに、税率が問題になるなんてどうも眉唾だと思える。

     減税が企業を活性化する、これもかなりの本当のようなウソもので、雇用や投資を拡大するかも知れないというもの、税収とはほとんど無関係。なぜなら、自己資本(社内留保)だけで雇用や投資を行うはずもなく、そもそも投資も雇用も経費扱いだから、法人税とは無関係の勘定科目。

     このあたりの解説をマスコミはきちんとして欲しいし、経済評論家や大学教授の発言には裏取りをして欲しいものである。

     消費税を上げる前に法人減税をする、昔もこれからも変わらない、取りやすい所からの徴税には怒りを覚えなくてはならない。

     

     もとへ戻って、会計制度と物流の関係はそもそも薄かった。キャッシュフロー会計が導入されても、物流部門での売上げ=売掛伝票でキャッシュインではないのに、あまり関係なかった。

    ところが今回のIFRSは別物である。

    我が国の財務会計制度は金融庁主導で、事細かな計算方法から書類の作成まですべての手続きを解説していた。作成モデルまで開示してあり、わからないときには懇切ていねいに解説書が存在していた。原価や利益の計算方法から、利益処分の計算式まですべての手続きが独自の方法で示されていた。

     IFRSは全く発想が異なる。勘定科目の名称は同じだが、解釈と作成方法は原則主義という企業独自の裁量に任せるようになっている。とはいえ、国際基準の考え方は我が国の会計とは全く異なることが心配なのである。

    売上げ金額の計算方法がそもそも違う。資産の計算方法がまったく違う。決算書の作り方がまた初めての体験になっている。

    聞き慣れたBS、PLが存在感を失い、新しい書式が登場するのだ。

    大手にとっては学習と習熟によって対応できるだろう、そうしなければ国際クラブの仲間入りは出来ないからだ。

     現場はどうするか、何が変わり、どうすれば良いのか、どんな影響が生じてくるのかをきちんと理解しておかねばならない。

     ただでさえ忙しいのに、また新しい制度で現場が混乱することのないように管理者は正しい知識を身につけて対処してゆかねばならない。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    花房 陵

    イーソーコ総合研究所 主席コンサルタント
    コンサル経験22年、物流から見た営業や生産、経営までをテーマに 28業種200社以上を経験。業種特有の物流技術を応用して、物流 の進化を進めたい。情報化と国際、生産や営業を越えたハイブリッド 物流がこれからのテーマ。ITと物流が一体となる日まで続けます。

     
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