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  • ブログ・高橋 久美子

    第439回:関連性の低さがリスク回避に

    2020年3月23日

     
     
     

     新型ウイルス肺炎のニュースを見てSNSでは、「いったいこの先、どうなっちゃうんだろう?」という投稿をする人も多いようです。

     しかし、「どうなっちゃうんだろう?」と言って、事態をただ、指をくわえて傍観しているだけでは経営者として失格ですよね。

     私たち経営者は事態を予測することに長けているはずです。「どうなっちゃうんだろう?」ではなく、収集した情報や、過去の経験則から「ってことは、こうなる可能性が高いな」と、予測して備えるべきです。

     「どうなっちゃうんだろう?」と言いながら傍観している人。

     「ってことはこうなるかもしれないから、だったら、こんな準備をしておこう」と、予測して、できる行動をしておく人。

     後者の考え方ができる経営者はウイルス対策だけでなく経営に対しても、正しい判断やリスク回避ができる場合が多いです。

     「どうなっちゃうんだろう?」という思考をやめて、「ってことは、どうなる?」と、シナリオを予測する思考を始めてみましょう。

     物流量も長期的にかなり減少する懸念がありますが、このような状況になると余剰資金の少ない運送会社は厳しい状況に置かれます。「複数の収入源を持っていると強い」とは言うものの、その「複数の収入源」が「同じリスクに脆弱」である場合には、苦境もかえってダブルパンチになってしまいます。

     例えば、飲食業と運送業などです。人も物も動かない、今回のような事態では、どちらも同じように打撃を受けます。

     それでは、今回のような事態が起きたときに、どんなビジネスが「特需」の影響を受けるかというと、「ネット系」と「情報系」と言われています。多くの人が、普段以上に情報を必要としています。そのため、普段よりもネットを活用する機会が急激に増えます。

     このように、複数の収入源を構築する場合には、なるべく、「同じリスクに影響を受けない」「市場の類似性が少ない」という視点からビジネスを持っているといいですね。

     例えば、「運送業」と「ネットビジネス」のように、関連性の低い収入源があると、リスクの軽減になる可能性が高いです。

     同じように、取引先の荷主企業も、同業種ばかりだとマイナスの時に受ける影響が大きくなります。もちろん、同業種の荷主が増えると専門性が高まり、相乗効果もあるのですが、リスク分散の視点からみると、なるべく他業種の荷主と取引することも必要になります。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    高橋 久美子

    あなたの会社が儲かっていない本当の理由
    規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。

    全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会

     
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