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ブログ・高橋 久美子
第388回:経営者の脳は解決脳
2019年2月11日
トラック20台以下の運送会社のためのアドラー心理学について話を続けていきます。人との関わり方は、大きく分けると4パターンに分けられます。1自分を見ている、2相手を見ている、3相手の目線の先を見ている、4俯瞰で見ている
あなたは普段、どんな目線で相手と関わっているでしょうか。今日は、2の、「相手を見ている」について解説します。
多くの経営者がやってしまうのが、この「相手を見ている」という関わり方です。「最近、調子どう?」と聞きながら、相手の表情を観察したり、「この人は、マイナスな言葉を使うタイプだな」「なるほど、どうやら〇〇さんと仲悪いのかな」「ははーん、今のコースに不満があるんだな」などなど、相手の言葉を聞いて、ついつい相手をジャッジする姿勢です。良かれと思って、アドバイスや指導をしようとしてしまいます。
「最近、調子どう?」と、声をかけて、コミュニケーションをとるのが目的だったのに、知らず知らずのうちに、いつものクセで、相手を評価・分析して、問題点を探し、その問題の原因を追究して改善しようとしてしまうわけです。そのため、最後には、アドバイスや指導で終わります。
私たち経営者は、「解決脳」のタイプが多いので、無意識のうちに、つい、問題点を探し出し、それを解決しようとしてしまうんですね。
でも、これだと、「最近、調子どう?」と聞かれたのに、相手は、「話を聞いてもらった」という感想になりません。
それどころか、ダメなところを指摘され、最後には、「注意された」「説教された」みたいな印象だけが残ります。
そうなると、当然のことながら、次に、「最近、調子どう?」と聞かれても、「説教されるから、ヘタなことは言わないでおこう」となってしまい、ホンネとは程遠い言葉しか出てこなくなります。表面的なコミュニケーションに終始して、心を閉ざされてしまいます。本来、あなたが目指した、「居心地のいい職場づくりのためのコミュニケーション」という目的とは程遠い結果になってしまうというわけです。
コミュニケーションを目的とした場合、4つの関わり方の中で、最も有効な関わり方は、3相手の目線の先を見ている、です。次回は、この関わり方について、解説していきますね。
この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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