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ブログ・高橋 久美子
第394回:2つの前提ができていれば大丈夫
2019年3月25日
前回は、1オン1の大前提を2つお伝えしました。
前提1、「社長のあなたに、ホンネを打ち明けたいと思っていない」
前提2、「そもそもが、自分のホンネがわからない」という2つでした。
実は、この2つの大前提がしっかり受容できたら、1オン1の80%はうまくいったようなものです。なぜなら、多くの面談者は、この大前提を理解していません。だから、面談をして悩んでしまうのです。
「どうして、ホンネを話してくれないんだろう?」
そして、次に、原因探しを始めます。自分の話しかけ方が悪いのだろうか? それとも、彼の性格の問題か? ひょっとして、家庭に問題があるのだろうか? それとも、彼の生い立ちに何かあったのでは…? という具合です。
「原因論」で、間違い探しを始めます。つまり、「ホンネを聞き出せていない」という現状を、「ダメな状況」とジャッジしていて、その「諸悪の根源」を、突き止めようとしてしまうわけです。同時に、ここで、「どうして話してくれないの?」という、責めムードの空気感も作ってしまっているのです。
このコーナーでも、今までに何度かお伝えしてきましたが、「ダメ出し」は、フリーズを生むだけです。ダメ出しをしても、建設的な解決を導きません。
ところが、ビジネスは「原因論思考」です。ですから、我々経営者は、普段は「原因論」で思考するクセがついています。
「ココが悪いんだ! ここを改善しよう!」「コレが原因だ! 別の方法に変えよう!」
機械や、ビジネスの場合は、このように原因を探って改善することで、早く問題を解決できます。しかし、この「原因論」を、人間に向けてやると、人はつぶれてしまいます。相手も、そして、あなたもです。
「オマエが悪い!」「そこが悪い!」「だからダメなんだ!」というダメ出しは、脳をフリーズさせます。
そして、パフォーマンスを落とします。ですから、1オン1で、「ホンネを話してくれない状況」ここに、ダメ出しをしたら、まったくの逆効果になってしまうというわけです。たとえ、口に出さなくても、です。
しかし、前回の2つの大前提が受容できていれば大丈夫ですよね。
「ホンネを聞き出せていない」という状況に、まずは「OK」を出せるはずです。
自分にも、相手にもOKを出して、そこからスタートできるというわけです。
この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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