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ブログ・高橋 久美子
第424回:全てそろっている毎日こそが奇跡
2019年11月18日
今年は大型台風が日本列島に大きな爪痕を残しましたが、みなさまの地域は、ご無事でしたでしょうか。被害に遭われた皆さまには心よりお見舞い申し上げますとともに、1日も早い復旧をお祈り申し上げます。
台風が日本列島を直撃した3連休は、東京で2泊3日の合宿を開催していました。もちろん、中止も検討したのですが、すでに遠方の参加者の中には新幹線のチケットや前泊のホテルを手配していたメンバーもいたこともあり、最終的に決行することにしました。合宿会場は台風進路のど真ん中で、しかも、「埠頭」という場所でしたので、高潮も心配されましたが、幸い被害なく済みました。
今回の合宿のテーマは「自動収入源の構築」でした。参加者は、それぞれの本業以外で、自動で収入が入るビジネスプランを作り、合宿会場でビジネスづくりに着手しました。特に、今回は台風と時期が重なったこともあり、参加者から次のようなメッセージが届きました。
「合宿ではお世話になりました。今回の台風もそうですが、自分では大丈夫と思っていても、いつ、なんどき、普段通りの仕事ができなくなるかもしれないリスクは誰にでも平等にあります。だからこそ、万一、労働ができなくなったとしても、自動で、できれば継続的に収入が入っていくような仕組みを、これからもできるだけ増やしていきたいと思います」
特に、運送業のような労働集約型のビジネスの場合は、
・(事務所・車庫)店舗や事務所が問題なく運営できる状態
・(トラック)車両が営業できる状態
・(ドライバー)ドライバーが業務ができる状態
・(道路)道路状況が走行できる状態
・(積み先)積み込み先が荷物を積める状態
・(下ろし先)配送先が荷下ろしできる状態
これら、全ての状態が完全にそろっていないと業務を遂行することができません。そう考えると、とてもリスクの高いビジネスといえます。むしろ、これらの全てがそろっている日常こそが奇跡と言えるのかもしれません。
万一にそなえ、本業を支えるもう一つの自動収入源を確保しておくと安心感が違います。トラックが出動できなくなっても収入が途絶えない、運送業とは違う業態の収入源を作っておくことでリスクが軽減できます。
今は、サラリーマンが副業をして、複数の収入源を持つのがあたりまえの時代になりましたが、運送業の経営者は会社以外の収入源を確保していない人が多いようです。
経営者も、複数の収入源を構築し、万一のリスクに備えることで、安心して本業に打ち込む心の余裕も出てきます。心の余裕が正しい経営判断につながり、本業の業績アップをもたらしてくれます。
この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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