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ブログ・高橋 久美子
第20回:お客が契約しない理由
2009年12月16日
今まで、ライバルとあなたの会社の違い、つまりUSP(ユニーク・セリング・プロポジション)を伝えることが大切だというお話をしてきました。今日は、あなたのビジネスに落とし込む、さらにその先の具体的な方法をお話していきます。
さて、あなたの会社のサービスが、いかに素晴らしいかを伝えることができたとします。しかし、それでもお客があなたの会社との契約を決断することができない場合の話です。決断できないのには、どんな原因が考えられますか?あなたのお客は、どんな気持ちなのでしょう。考えて、書き出してみてください。
「長年、今の運送会社に頼んできたので、変えるのが面倒」「本当にあなたの会社に変えたほうがいいのか、信用できない」「失敗したくない」「損したくない」など、ほとんどの場合、こんな感じですよね。
今、書き出したお客の気持ちをよく見てください。この気持ちは、実は、あなたのお客だけが持っている特別な気持ちではありません。あなたがお客の立場で買い物をするときにも、同じような不安を抱えているのではないでしょうか。「新しいものに変えるのは面倒」「信用できない」「失敗したくない」「損したくない」、例えばあなたが今まで行ったことのない理髪店に行くときも、あるいは、新しい髭剃りを買うときにも、同じような不安が浮かぶのではないでしょうか。このように、人が購買を決定するときには同じような不安を抱えます。それは、個人的な購買でも法人の購買でも変わりません。法人の購買の場合、あなたのお客は「面倒だから」「失敗したくないから」など、これらの不安を声に出してあなたに伝えることはありません。しかし、根底に抱える不安は、同じであると考えていいのです。
だとしたらあなたは、これを踏まえて、お客にどんな提案をしてあげればいいでしょう。ここでも少し、考えてみてくださいね。一つひとつの不安を軽くしてあげる提案を、考えて、書き出してみてください。「面倒」を軽くするためにできることは?「信用できない」を軽くするためにはどんな方法がありますか?「損したくない」「失敗したくない」については、どんな提案をしてあげることができるでしょう。
次回、絶大な効果が実証されている提案について、具体的にお話していきます。それまでに、あなたの提案を考えておいてくださいね。
全国中小規模運送会社・経営改善推進委員会代表 高橋久美子
http://www.handlecover.com/kaizen/この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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