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ブログ・高橋 久美子
第97回:最高のキャッチコピー
2012年1月10日
「高橋さんは、どこからそんなにアイデアが湧いてくるんですか?」とか、「私は、高橋さんみたいに、発想が豊かな方じゃないんですよ・・・」と言われることがあります。でも、残念ながら私は、アイデアがポンポン湧いてくるタイプでもないし、発想が豊かな人間でもありません。
ただ、自信を持って言える事と言えば、とにかく「考える」という作業を、毎日、何時間もかけて行っています。「考える」というのは、「うーん」とうなっているわけではなく、紙の上に書き出して考えているということです。
ひとつの事を考えるのに費やす時間の量は誰にも負けないと思います。例えば私は、反応の高いキャッチコピーを作るのが得意です。そのおかげで、どんな小さな広告枠に広告を掲載しても、通常の2倍–10倍の反応を得ています。しかし、そのキャッチコピーは、決して「ポンッ」とわいて出たものではないのです。決して「ひらめき」とかで出てきたものではないのです。
例えば1個のキャッチコピーを作るために、私の場合、最低100個のキャッチコピーを書き出します。最低でも、100個です。300個以上書き出すこともあります。そして、100個の中から20個の候補に絞り込み、そして更に、その中から、2つを選び出します。次に、その2つのキャッチコピーの両方を、同じ条件でテストします。そして、その結果により『1個の最高のキャッチコピー』を選び出すのです。
あなたも「ハインリッヒの法則」は知っていますよね。1個の死亡事故が発生したら、その影には29個の軽微な事故があり、その裏にはおよそ300のヒヤリハットがある。という、労働災害の統計から導き出された法則ですよね。これと同じなのです。
多くの人が、最高のキャッチコピーは、「うーん、うーんと頭をひねり、ある瞬間に『これだ!』とひらめく」というイメージを持っているようです。しかし、断言しますが、最高の1個は地道な作業の積み重ねからしか生まれません。頭をひねっているよりも、まずはペンを持ち、紙の上に1個、2個、3個、と書き出してみてください。その方が、結局はあなたの目指す結果に早く辿り着けるはずです。
全国中小規模運送会社・経営改善推進委員会代表 高橋久美子
http://www.handlecover.com/kaizen/この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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