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ブログ・高橋 久美子
第144回:「3つの経費」を減らす
2012年12月4日
前回は、中小運送会社が今、最もしてはいけないことは「長期の借金」だというお話しをしました。実は、借金だけではありません。我々中小の強みである、「機動力」や、「時代の変化にすぐに適応する力」を最大限に発揮するためには、できるだけ所帯を小さくして「固定費」を低くしておくことが重要になります。
ところが、トラック20台以下の運送会社のほとんどが、売り上げに困っている、支払いが苦しいと言いながら「3つの経費」をかけすぎています。実は、この「三つの経費」を減らすだけで、驚くほど手元に現金が残るようになります。そして、時代の変化に適応した経営戦略が立てやすくなるのです。
今週は、トラック20台以下の運送会社のほとんどが、かけすぎてしまっている「3つの経費」について、話をしていきます。
まずは一つめの経費、これはズバリ「地代家賃」です。そして、経営がうまくいっている会社の多くは、地代家賃をほとんどかけていません。あなたの会社の、事務所と倉庫、車庫の賃料の総額はいくらですか? ほとんどの場合、その総額を、もっと安くすることができます。
どんなに広くてきれいな事務所を構えても、事務所はお金を生み出しません。あなたの会社の近隣にも必ず、今よりも安くて事務所になる物件があるはずです。ところが、売り上げに困っているといいながら、今よりも安い事務所を探してみたことすらない人がほとんどです。まずは一度、探してみることをお勧めします。
このような話をすると、必ず、「でもね、きれいな事務所で働くことは、社員にとってもモチベーションが上がるし…」という声が聞こえてきます。売り上げに困っていない場合は、それでOKです。立派な事務所に豪華な応接セットを置くのも、高額な絵画を飾るのもOKだと思います。
しかし、「売り上げに困っている」「月々の支払いに困っている」という場合には、きれいな事務所は二の次です。まずは、近隣の物件を探してみて下さい。この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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