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ブログ・高橋 久美子
第196回:小さい会社はきめ細かいサービスができる?
2013年12月8日
引っ越し業について話を続けます。
よく、こんな言葉を聞きます。「うちは小さな会社なので、きめ細かいサービスができます」。ひょっとしたら、あなたの会社でも使っている言葉かもしれません。しかし、この言葉は本当でしょうか? 本当に、小さな会社は大手よりもきめ細かなサービスができると思いますか? 少し耳が痛いかもしれませんが、とても重要なことなので、よく聞いて下さいね。
「大手は、通りいっぺんの画一化されたサービスしか提供できない」というのは、残念ながらひと昔前の思考です。顧客が求めるサービスに合わせて、大手のサービスこそ細部にわたり向上してきました。
私は引っ越しが好きなので、2年に一度は引っ越しをします。ここ最近は大手「S社」を利用していますが、そのサービスのきめ細やかさといったら、はっきり言って感動します。もう、至れり尽くせりです。
「お客がしてほしいことはなんだろう?」ということを徹底的に考え抜き、それを実現するために努力を重ねてきたということが、実際にそのサービスを受けてみるとはっきりわかります。ドライバーをはじめ、作業員や従業員の教育も行き届いています。
ダンボール、ガムテープ、ハンガーラックなど、必要なものは全て無料で提供してくれます。迅速・丁寧・親切と、もう非の打ちどころがありません。それでいて格安なのですから、小さな引っ越し業者が同じ土俵で勝負しようとするほうが間違いだと心底思います。
こんなふうに書くと、「それじゃあ私たちみたいな小さな引っ越し屋は一体、どうすればいいの?」という声が聞こえてきそうですが、安心してください。今まで話をしてきた家電業界や牛丼戦争と同じです。
たとえば、個人経営の飲食店が「吉野家」や「すき家」に対抗して低価格で牛丼を提供しようとすることを、あなたはどう思いますか? 無理な戦略であることは明らかにわかると思います。同じことです。
ここで、あなたにまず認識してほしいのは、「大手と同じ土俵で勝負をしてはいけない」ということです。ここまでは、OKでしょうか? それでは、次に小さな引っ越し業者は、どんな戦略をとるのが正しいのか? という話に続きます。この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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