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ブログ・高橋 久美子
第206回:見積もりを出さないでください
2014年2月17日
あなたの会社に初めてのお客から問い合わせの電話がかかってきました。「まずは、見積もりを出してほしいのですが」。さて、この時あなたは、どのように対応しますか? ここであなたが、「わかりました。その内容ですと…」と、見積もり額を言った場合、「そうですか。それでは検討して電話します」と電話を切られてしまう可能性が高くなります。
その後、検討して再度、電話がかかってくる可能性は限りなくゼロに近いです。せっかく問い合わせが入った電話を、確実に契約につなげるために、あなたに覚えておいてほしいことがあります。「見積もり金額を教えてくれ」と言われたら、見積もりを出さないで下さい。
ただし、ここで勘違いしてほしくないのですが、見積もりを出すなということは、「金額を隠す」という意味ではありません。金額の話をするよりも、もっと大事なことを先に聞く、ということです。
「見積もりはいくらですか?」と聞かれたら「どんなことにお困りですか?」と、聞いてあげて下さい。電話のお客は、実は金額が聞きたい訳ではありません。金額以外に何を聞いたらいいのかわからないので、金額を聞いているのです。
お客「見積もりはいくらですか?」
あなた「どんなことにお困りですか?」
一見、会話がかみ合っていないように見えるかもしれません。しかし、この一言で、「お客=相談する人、あなた=プロとして相談に乗る人」という関係が構築されます。お客の悩みを引き出して、プロとしてアドバイスし、解決してあげて下さい。
「お客は、運賃の話しかしない」と言う人がいます。それは、あなたが運賃以外の悩みを引き出してあげていないからです。次回、見積もり依頼の電話がきたら、すぐに見積もりを出さずに、「どんなことにお困りですか?」と、プロとして聞いてあげて下さいね。この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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