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ブログ・高橋 久美子
第207回:借金が減らない人の共通点
2014年2月24日
突然ですが、あなたの会社には借金はありますか?「ある」と答えた人に、さらに質問です。どこに、いくらの借金がありますか?借金の正確な額はいくらですか? すぐに答えられるでしょうか。
実は、借金がなかなか減らない、という人に共通していることがあります。借金の正確な金額を把握していない、ということです。
「税理士さんに任せている」「お金のことは、奥さんが管理している」と言って、経営者でありながら、自分の会社の正確な負債額を把握していないのです。月末にいくら払わなくちゃいけないか、支払額は分かるのですが、会社ではいくら借金を抱えているのかを明確にしていません。もう少し核心に触れて言うと、「把握したくない」のです。明確な数字を見たくないのです。
当然ですが、借金の額を把握していなければ、正しい経営計画を立てることができません。正しい返済計画も立てられません。なかなか借金が減らないという人は一度、全ての借金の金額を、明確に書き出してみることをお勧めします。
さて、これを読んでいる人の中には、「運送会社を経営していたら、借金があるのは当然でしょ」と言う人がいるかもしれません。「借金をしなければ、ビジネスチャンスを逃すこともある」と言う人もいるかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか。実際に無借金で経営している会社は何社も存在しています。私も、無借金経営の運送会社を何社も知っています。特に年商3億円までの会社であれば、借金をしなければレバレッジをかけられないという事業規模ではありません。
日本の経済成長率が右肩上がりだった時代なら、「借金も財産のうち」と言って先行投資をした方が、ビジネスを有利に展開できました。しかし、現代のように、長期のビジネス計画が立てにくい時代に借金をすることは、経営の自由度を奪うことになります。これからの時代は借金をしないこと、そして、借金がある人は、その額を明確に把握することをお勧めします。この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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