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ブログ・高橋 久美子
第238回:売り上げ変動を一定にする方法とは?
2014年9月29日
運送業は年間を通しての売り上げ変動が激しい業種と言われています。しかし、繁忙期にある行動をすることで閑散期の売り上げを確保し、その結果、年間の売り上げ変動を極力抑えている運送会社が存在します。一体、どんな行動をとっているというのでしょうか。
実は、年間を通して売り上げをコントロールしているメンバーは、繁忙期にこそセールスレターを出しています。多くの人は、閑散期、つまり「仕事がなくて困った時」に、セールスレターを発送します。
もちろん、小予算で多数の荷主候補にアプローチできる手段ですから、営業回りよりは効率よく荷主を獲得することができます。しかし、日本全体の荷動きが少ない時期ですから、多くの問い合わせが期待できるわけではない、ということは容易に想像できると思います。ですから、年間を通して最大限の仕事の確保を狙うなら、繁忙期にこそセールスレターを発送するのがコツです。
「高橋さん、そりゃ無茶だよ。繁忙期には、問い合わせが来ても絶対対応なんてできないよ。せっかく電話が来てもムダになっちゃうじゃない」と思う人もいると思います。でも、これが戦略です。繁忙期にセールスレターを発送すると、文字通り、ガンガン問い合わせの電話が入ります。問い合わせが入ったら配送内容を丁寧にヒアリングします。そして、次のパターンで対応します。
(1)自社で走る(2)協力会社に走ってもらう(3)丁重にお断りして「見込み客リスト」に保存する──。
この(1)~(3)を行うと、繁忙期が終わる頃にはどうなっているでしょうか。少なくとも数十社の「見込み客リスト」が、手元にできているのです。ちなみに私の運営する配車センターでは、この方法を行ったところ、3月度に300件を超える見込み客リストを獲得しました。
この見込み客リストをどうするか? 勘のいいあなたは、もう気づいたことと思います。閑散期に入ったら、このリストにアプローチするのです。それでは、具体的にどういうアプローチをしていけばいいのでしょうか。この続きは次回お話していきます。この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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