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ブログ・高橋 久美子
第251回:駅前で結婚相手探し その3
2014年12月29日
中小運送会社の営業について、AさんとBさんの婚活の例で解説を続けます。この話には、中小運送会社の営業活動と酷似する重要なポイントが隠されています。ぜひ、注意深く読み進めて下さい。
駅前で声をかけまくる戦略で、すっかり自信を失くしたAさん。精神的にも肉体的にも疲れ果て、とうとう、希望条件を下げることに応じてしまいます。その頃、Bさんはお見合いパーティーの会場にいました。あなたもご存じのように、今どきの婚活は男性の方が売り手市場です。今日のパーティーは、男性4割、女性6割という構成比です。
Bさんのプロフィールは、あらかじめ女性全員にわたっています。そして、Bさんのプロフィールを承知した上で、「Bさんと話をしたい」という女性10人が、テーブルの周りに集まっていました。相手の女性の条件も、Bさんの希望条件に合致した女性ばかりです。
こんなに至近距離で多数の女性に囲まれたのは初めてです。Bさんはかなり緊張しましたが、限られた時間の中で精いっぱい、自分の誠実さをアピールし、最終的に、5人の女性から交際を申し込まれました。
「すみません、みなさん魅力的で悩んでしまうんですが…」。Bさんは悩んだ結果、この日のデートの相手は5人の中で1番若くて気づかいのできるかわいい女の子を選びました。
さて、あなたは「駅前でかたっぱしから声をかけてデートに誘う」のと、「お見合いパーティーで、『あなたと話がしたい』という前提の女性をデートに誘う」のとでは、どちらがより効率的で目的達成率が高いと思いますか? おそらく、多くの人が駅前よりも、お見合いパーティーを選ぶのではないかと思います。
しかも、効率や結果だけでなく、注目してほしい点は、Aさんのセルフイメージが下がってしまったことです。自信を喪失して、最終的に、希望条件まで下げてしまいました。ここが重要な点です。
さて、話を運送業に戻します。来週は、今の話をそっくりそのまま、われわれ運送業の営業シーンに置き換えて一緒に考えていきましょう。この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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