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    経営再生物語(331)小集団活動のすすめ方(1)A社の事例2

    2021年4月19日

     
     
     

     発表会は立派であった。1人ひとりは「やればできるんや」との励みを持つことができた。

     

     この発表会をステップとして、徐々に経営改善の実効があがりだした。あきらめムードを一掃してやる気が出てくる。この善循環が活性化のポイントである。

     発表会での優秀チームには金一封も出たし、お店の空気に変化がでた。この心の変化こそチャンスである。

     社長は、すかさず経営方針書を作成して目標達成を呼び掛けていった。この目標を達成するために、更に小集団活動をすすめていこうとアピールした。

     基本方針は、⑴顧客サービスの徹底を実現する⑵常に清潔なお店でありつづける⑶メニュー開発を不断に実践する⑷ロスを防ぎ効率を追求する⑸客数のアップを目指していく—である。

     この基本方針にふまえて今期の重点方針を示し、小集団活動のテーマに取り組んでいくよう指導した。

     重点方針の内容は、⑴販売促進策の徹底⑵メニュー分析を行い商品開発を定例化する⑶チームワークをよくする⑷経営数字を3か月毎に公表し採算管理を徹底する⑸あいさつをきちんと行う—である。

     これに踏まえて各グループはテーマづくりを行った。今期は利益目標を達成したら成果配分すると確約した。

     朝礼のやり方も変えていった。いままでは朝礼もやったりやらなかったりで、連絡事項の伝達だけであった。それを改めて接客用語の唱和、チームワーク10か条の唱和を行うこととし、毎日実施することとした。

     心を合わせていかねばならないからだ。その為みんなで話しあって、接客用語やチームワーク10か条をつくった。

     たとえばチームワーク10か条とは次の如くである。⑴ホウレンソウを大事にしましょう⑵気持ちのいい挨拶を大切にしましょう⑶呼ばれたら必ず「はい」と返事をしましょう⑷ミスをしたときには素直にあやまりましょう⑸人の話を上手に聞きましょう⑹健康を大切にしましょう⑺自分の持ち場に責任を持ちましょう⑻私語は慎みましょう⑼感情を顔に出さないようにしましょう⑽助け合いの行動をしましょう。

     1人ひとりにチームワークをつくるために何が大切か、1つずつ考えてもらい、それを集計して、決めていった。上からの押しつけではなく自発性を大切にしてチームワーク10か条は誕生した。

           (つづく)

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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