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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(335)小集団活動のすすめ方(2)事例3
2021年5月24日
小集団活動の基本的な進め方のステップ
小集団活動の基本的な進め方のステップについて整理してみよう。
まず、①グループの編成である。このグループ編成は6人から10人のメンバーとする。そしてグループ編成の目的をはっきりする。当初はチームワーク作りから始めるべきであろう。そして慣れるに従って問題解決に有効なようにメンバーを選定する。
②そしてリーダーを選ぶ。このリーダーの役割と責任は大きい。活動の成否はリーダーが握っている。従ってリーダーの育成のための研修はキッチリと行わねばならない。
③次に応援団をつくる。通常、管理職が応援団になって小集団グループを支援する。支援内容としては、グループリーダーの役割に対するバックアップ活動、小集団活動の進め方の技法や知識の提供、他部門に対する協力の要請などである。
④次はテーマを選ぶ。このテーマ選定がうまくいくかどうかによって活動は大きく左右される。原則として、できるだけ具体的な問題を取り上げて、自分たちのグループの中で困っていることで、解決できる可能性のあるテーマがふさわしい。
そして3か月から6か月ぐらいで一応のけりがつくもので、みんなの知恵や工夫の発揮がしやすいテーマである。
⑤テーマが決定すれば、目標値をはっきりする。数字でとらえるようにする。数字の尺度としては、ロス率の向上、経済的に効果のあがった金額、安全、品質、量、能率などあらかじめ数値で押さえられる水準を決めておいて、それの達成率などである。
⑥そしてミーティングの定例化である。ミーティングの時間は30分から60分ぐらいとし、議事録をとって、全員が発言するようにする。役割の分担もミーティングを通じて決めていく。
ミーティングの回数は月2回ぐらいとし、活動計画に従ってすすめていく。従って活動計画を作成しなければならない。
⑦小集団活動はデータの活用が生命線である。データのとり方についても習熟せねばならない。統計技法の習得である。
以上①から⑦のステップを基本とすれば、小集団活動は必ず前進する。経営活動の目的は、利益の獲得にある。しかし、もうかりさえすればいいという守銭奴企業であっていいだろうか。
利益の獲得は、手段でもある。利益を手段として、生きがいを持ち、夢や志を達成し、企業を永続化していく、いわばゴーイングコーサン(企業の存続、継続)が目的である。
そうすると、働いている一人ひとりがやりがいを感じ、喜びを持ち、企業の一員であることにプライドを持てるようにせねばならない。そのためには小集団活動の着実な実践が必ず力を発揮する。
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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