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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(341)小集団活動のすすめ方(4)―3
2021年7月5日
スパリゾートハワイアンズの自信
スパリゾートハワイアンズは、QC活動の成果によって売上高を40%にアップさせた。輝かしい成果であるが、それよりも従業員のプライドがアップしている。ある人が、サークル活動に報酬は出ないかと聞いた。「ふざけるな、給料もらってっぺ」と答えるのだ。この言葉は重いものがあるのだ。その人はスパリゾートハワイアンズのサークル会合が、遅番の人が寮に帰って入浴して洗濯後、寮の一室で午後11時30分頃からミーティングが始まり、終わるともう朝になったりすることもあるのを知っているのだ。
「報酬もなくして本当によくやるなあ」というのが正直な感想だ。ここまで活動に打ち込むのはなぜだろうか。
それはオープンコミュニケーションが一人ひとりの仕事へのやる気を育むからである。心を開く楽しさとでもいえようか。この楽しさは自分のものである。自分のためだから無報酬で当たり前というわけだ。「女子の通勤手当も出してもらえるようになったし、更衣室もすばらしいのができた。私は、本当にこの会社の社長も常務も素直でいい人と思う」入社30年を超すベテラン女子社員の言葉である。私はこの言葉で、小集団活動の実践は一人ひとりに信仰ともいえるような、働く上での自信をもたらすと確信している。
〜まとめ〜
小集団活動は、スパリゾートハワイアンズの例でも分かるように、働く上での生き甲斐や自信をもたらす。粘り強く活動していけば、必ず企業の活性化を促進していく。そのためにも経営者は、企業の進むべき方向性について、夢を示し、目標を設定することだ。言い替えれば、経営活動の旗を掲げなければならない。〝少しずつ少しずつ夢に近づいていく〟このためにこそ小集団活動は存在する。
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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