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  • ブログ・川﨑 依邦

    中小運送会社の経営改善の記録(31)日報体制の確立

    2013年2月22日

     
     
     

    (1)経営実績検討会議の目的


     経営数字について、目標と実績を対比する。目標管理制度に基づく経営目標値との差異分析をする。ギャップについての原因を究明し、次月の重要取り組み課題を決める。P(プラン)→D(ドゥ)→C(チェック)→A(アクション)のマネジメントサイクルを回す。経営実績検討会議はCの部分に当たる。

     (2)月次報告書の活用
     ドライバー6〜7人の中で班長(リーダー)を任命する。班長は《月次報告書》を作成する。月1回の職場ミーティング(小集団活動)を行い、班で行うべきことを実施項目とする。班長が行った助言、指導、命令などの内容を具体的に報告する。実施項目は?車両管理?車両備品管理?服装・あいさつ?安全運行?安全作業?健康?作業トラブル?班員提案?伝達事項?会議実施である。

     ドライバーの中には班長になるのを嫌がる者もいる。「会社の回し者」と見られたくない、と嫌がる。あるいは、書くことが苦手で月次報告書を作成するのが苦痛と言って嫌がる。コミュニケーションを強くするには記録である。一度に強制しなくても、繰り返し、繰り返し説明していく。こうしたプロセスで班長を実質的(名ばかりの班長ではない)に育成していく。

     (3)日報体制の確立
     ?《経営日報》の活用
     ?ローマは1日にして成らず?との言葉がある。一挙に事は成らない。1日1日の積み重ねである。サービス業は在庫がない。サービスという無形のものは即時である。一瞬、一瞬が勝負である。走行1キロメートル、1キロメートルの積み重ねである。毎日毎日の連続が業績である。そこで基本となるのは《経営日報》である。《経営日報》をキチンと書くことである。《経営日報》の作成者は常務である。

     項目は?売り上げ管理?稼働台数?勤怠・入退社?事故・クレーム?タイムスケジュール?職場ミーティング内容(個人面談含む)である。《経営日報》の目的は、毎日の売り上げをつかんでトップに報告すること。言いかえれば、日々の管理の徹底である。「忙しくてそこまで手が回らない」と投げ出してはならない。仕事の進め方、時間の使い方に創意工夫し改善していくことである。ドライバーは運転日報を書くことが義務づけられている。《経営日報》を書けないわけがない。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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