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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(30)原単位データを把握する2
2013年10月31日
車両コストの中身は、?償却費?修繕費?税金・保険料?タイヤ代である。
車両コストの把握で大切なことは、修繕費(タイヤ代含む)を的確に把握すること。車両別経費明細表を月次単位で正確に捉え、管理者と現場ドライバーの個人面談を実施し、経営者・管理者と現場ドライバーの意識を共通させる(=ベクトルを合わせる)。「なぜこれだけの修理が発生したか。運転方法に問題はなかったか」についての検証結果を面談を通してドライバーに伝えていく。修繕費のチェックは月次集計を実施するので、下のような自社管理フォーマットを作成。「車両が古いから修繕費がかかる」「普通に乗っていても修理が発生する」とドライバーは言うかもしれない。しかし、諦めては修繕費削減は実現できない。「修繕費を把握→結果について検証→個人面談を実施」というサイクルは、社内意識を統一するキッカケとなる。これだけ削減できれば、利益としてこれだけ残るという具体的な数字で面談を実施すること。「会社が勝手に言っているだけ」「修繕費削減は絶対に無理だ」というドライバーは、辞めてもらうことも必要だという強い信念がいる。運送業にとって車両経費削減は、経営の命運を左右する課題。それを中心に個人面談を実施することは、社内を一致団結させる特効薬である。
経営環境が悪化している現在を乗り切るための策は、経営者・管理者、ドライバーの一致団結。修繕費を把握し、個人面談を実施することが、社内意識の統一につながる第一歩。この第一歩を勇気をもって踏みしめることが、車両管理を現場の力で成し遂げていくことにつながる。千里の道も一歩から。継続は力なりである。
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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