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  • ブログ・川﨑 依邦

    経営再生物語(63)経営活性化シリーズ11

    2014年7月4日

     
     
     

    ?足元を固める―なにがなんでも自分の食い扶持は自分で稼ぐ―



     経営者・管理職はもちろん、ドライバーも含めた社内メンバー全員が、原価についての意識がどれくらいあるか?「もったいないなぁ」と、ばく然と頭では理解して倹約しているつもりでも、それだけではまだまだ不十分である。

     原価意識を極限にまで高めるためには、経営者・管理職自らが現場に無数にある備品の単価(車両関係で言えばグリス・オイル、事務所内で言えばコピー機のトナー・インク・コピー用紙など)に、いったい何円かかっているのかを把握することから始まる。知っているつもりでも、意外と細かいことろまでは把握していないことがあるはずである。コピー用紙1枚でもいくらかかっているのか把握すれば、ただ単に「裏紙を使用しよう」というだけでなく、経営者・管理職自身の原価意識に対する迫力が変わってくる。些細なことのように思えるが、1枚の紙をムダにすればいくらのロスになるのかを把握することが、採算性を高めていくための第一歩である。

     さらに、管理職は日々の活動に忙殺される中でも、常日頃から原価意識を持っていなければならない。つまり、自分が1日活動した中で、どれだけの付加価値を創出したのか(お金を生んだのか)を意識することである。1日の売り上げから諸経費(燃料代・外注費・ドライバー人件費など)を差し引けば付加価値が分かる。その付加価値を社内管理職メンバー全員の1日の実働時間で割ると、時間当たりいくらの付加価値を作り上げたのかが分かる。

     社内管理職メンバー全員の給与を1か月の稼働日数で割り算して、1日の平均実働稼働時間でさらに割り算すれば、事務所内の時給が算出される。自分達の時給に対してどれだけの付加価値(お金を生んだのか)を獲得したのかを常に意識することが、利益を上げるためには必要である。ただ単に営業するだけでなく、原価意識が極限にまで高まっていれば迫力が備わる。

     私達がいる運送業は、仲良しこよしで事業を継続できるほど甘くない世界である。いつ何時、危機(事故や運賃低下・仕事量減)がやってくるかわからない。少々乱暴な言い方かもしれないが、?なにがなんでも自分の食い扶持は自分で稼ぐ?という考え方のもとで、原価意識を極限にまで高めていくことを、経営者だけでなく管理職も含めて共有することが苦しい時期を打破するために必要なことである。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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