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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(77)経営活性化シリーズ26
2014年10月23日
(26)経営管理者の心構えとして、改めてリーダーシップの4条件の中身について掘り下げて整理していく。これは稲盛和夫会長が説く「リーダーシップの4条件」である。
?組織の目指すべきビジョンを掲げる…経営方針書経営方針書によって会社の進むべき道を照らすことはもちろん、経営方針を社員の心を活動レベルにまで落とし込んでいくには、経営管理者が常々、この経営方針書を見直し、ことあるごとに粘り強く社員に経営方針が浸透するように説明、発信していくことが必要である。経営管理者の思いを反映している経営方針書は、組織の方位磁石である。常にチェックしておく必要がある。
?組織のメンバーとビジョンを共有する…会議システム
会議システムの構築で、問題点や課題を放置しない経営スタイルを確立すること。経営方針の見直し、チェック、浸透を図っていく場にしていくことである。会社をどういう方向で進めていくのか、ビジョンを明確にして皆の力を結集していく準備をする場が、会議システムの中にある。
?人間性…5S
人間性、これは人生を通して高め続けていく努力をしなければならない。素晴らしい経営者は、人間性も素晴らしい。成績優秀なだけでは経営者は務まらない。「人の心を揺さぶることのできる人間」「この人と一緒ならトコトン頑張る」と思わせるくらいの人間性が必要である。こうした人間性を高めるためには日々の積み重ねしかない。それは整理・整頓・清掃・清潔・躾の中にある。
?管理会計システムの構築…日々収支
事業は、結果が全てである。そのため、経営者はいつ何時も経営数字を意識して把握しておく必要がある。経営数字の見通しなど、いつ何時も寝ている間も経営のことを考えているものである。そのためのツールが日々収支システムである。日々単位で業績を把握できることほど心強いことはない。問題は、日々単位で把握した数字(管理会計)と月末の数字(試算表)の誤差がないように精度を高めていくことである。
これらの4条件の中に、経営者に求められる能力が集約されている。一つひとつを深く掘り下げていくことで経営とは何か、その本質を見つけることができる。景気の動向に左右されない、会社を守り発展させ、社員の雇用、生活を守る。経営管理者には、この4条件を磨き続けることが必要である。
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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