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  • ブログ・川﨑 依邦

    経営再生物語(84)経営活性化シリーズ33

    2014年12月10日

     
     
     

     (33)右腕を育てる



     中小運送業の場合、社長自らがハンドルを握ったり、配車することは少なくない。社長自らが配車も兼務することで、ローコストで企業収益を確保している例はたくさんある。しかし、企業は生き物である。特定荷主だけの仕事をしていれば会社が存続していく、という保障はどこにもない。特定荷主に依存する経営をすることで、業績が荷主に左右されやすいというリスクを抱えることになる。社長自らがトップ営業マンとなり、荷主を増やす努力をし続けなければならない。社長が経営管理の職務に専念できる体制を作り、維持していかなければならない。そのためには、優秀な右腕の存在が大きい。右腕を抱えるだけの経費は、社長自らが稼いでくるくらいの気概が必要である。右腕を育てるためには、どうすればよいか。

     ポイントは、「腹を括ること」である。経営配車のノウハウを継承していくことや、社長と近い行動レベルで動くメンバーを育成することは容易ではない。大幅に売り上げが減少するリスクに対して、社長がどこまで腹を括れるか。日々の実務について、中途半端に口出しせずに我慢することができるかどうか。結果が出た際に、数字をチェックして具体的な配車方針や営業方針について指示、アドバイスをして、その進捗をチェックできるかどうか。以上が経営者である社長の役割である。

     平たく言えば、「任せる勇気」を持てるかである。いつまでたっても任せることができないと、社長自らが配車をしながら、一人何役もこなすことになる。どんなに頭の良い人でも、一人で何役もこなしながら、かつ企業の業績を上げていくために全体を見ることができるだけの能力を持っている人は稀である。自分と同じ考えで動いてくれる右腕となるメンバーに日々の実務管理は任せて、経営者である社長は価値創造(営業開拓・労務管理・経営管理など全体を見る)に対する動きを取らねばならない。

     人を信頼するという強い気持ちを持って、思い切って自分の仕事を任せていく。その結果として生まれた時間を、新たなお金を生み出すための動き(営業開拓・人材配置・実務環境の整備)に投下していくことである。

     うまくいっている中小運送業には「優秀な番頭」と言われる人が社長の右腕にいる。自分が何もかも一人でこなして「忙しい、忙しい」と言っている間は、一人よがりで自己満足と言われても仕方ない。企業を成長させていこうとすれば、一人の力では圧倒的に不十分である。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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