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  • ブログ・川﨑 依邦

    経営再生物語(87)経営活性化シリーズ36

    2015年2月2日

     
     
     

     (36)厳しい時にこそチャンスを掴む営業のキーワード



     運送業界は、今まさに淘汰の時代にある。法的プレッシャー(安全管理、労働時間管理など)は年々強まり、それにかかるコストも比例して上昇している。低収益にあえぎながらも、何とか踏ん張っているのが現状。規制緩和で事業者数が増大し、普通にトラックを走らせて物を運搬するだけでは儲からなくなる時代に直面している。

     淘汰の時代にあって生き残っていく営業とは、どういうスタンスで臨めば良いのか? キーワードは2点ある。

     ?実車率UPによる資産フル活用
     普通に走って帰り荷を確保するだけでは儲からない。組み合わせ・積み合わせで実車率を極限にまで高める努力が必要である。長距離便であれば、宵積みに入る前の当日便仕事の取り込みなどが一例である。「頭では分かっているのだけれど…現実はなかなか難しいなぁ」。この一言で、この10年間停滞している企業、配車管理者が山ほど存在する。ターゲットを絞り込んで営業することが必要である。

     ?競争力を発揮する人事労務管理
     ?を生かすためには、労務管理も重要となる。営業活動により「実車率UP」の営業案件を取り込んでも、ドライバー意識の変革、給与システムの変革、やればやった分だけ評価されるような人事評価システムを構築していかないと、せっかく苦労して確保した仕事も回していくことができない。労務管理上、時間管理という側面はもちろん大切だが、それでも運送業は効率性・生産性を意識した給与管理システムでないと力が発揮できないことは、実務を通じて実証されている。

     安全会議、個人面談、懇親会の場を通じてドライバー意識を高める。つまり、経営者感覚に近いドライバーの育成【収益がどうなっているのか、修理代、燃料代を意識できる考動メンバーの育成】が、営業活動の両輪となっている。

     この2点は当たり前、王道のようなキーワードだが、愚直に推進している企業が今、高収益企業として成長・発展しているのはまぎれもない事実である。ピンチはチャンス。淘汰の時代を逆手に取ること。生き抜くエネルギーに変えていく。

     生き抜くには全員営業である。ドライバーを走る営業マンにすることである。実車率アップによってドライバーの給料をアップすることが、全員営業体制となる。ドライバーの力量アップは競争力を発揮する人事労務管理にある。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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