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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(143)物流企業生存の道〈事例A〉(3)
2017年2月10日
〈経営者としての覚悟〉
「はたして、これでよかったのだろうか。このまま30億円で会社を買ってくれる人がいたら売りたい。そのほうが楽だ。スッキリする。借金を返した残りで余生を過ごしたい。給料はいらないから、相談役でおいてくれたらいうことはない」—-。
A社長のつぶやきである。資金繰りの厳しさが言わせる言葉である。経営者の幸せとはなんだろうか。必死になっているA社長を見ていると、ふと「人生の幸福とは何か」と思ってしまう。苦労して苦労して大きくした会社に、ここにきてトコトン苦しめられる。このプロセスもまた、経営者の生き様というものであろう。
A社長いわく、「この間の生き残り策、賃金カットや経費圧縮、役員のリストラで、社員は私のことをどう思っているだろうか。今までは?いいおやじ?であったが、?クソおやじ?、?鬼おやじ?と思っているだろう。つらい…」。
「このままだと首つりか」。夜眠れないA社長は深夜、社長室の椅子に座って目をつむる日もある。その半面、「なにくそ、会社をつぶしてなるものか」とも。 -
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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