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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(194)二代目の決断〈事例A〉
2018年5月14日
〈攻撃的リストラ〉
生まれ変わった気持ちで、この不況を乗り切っていくことだ。生まれ変わるためには思い切った決断がいる。A社では10人の配送ドライバーのうち、6人が去らざるを得なかった。あのままじっとしていても道は開けたであろうか。答えはノーである。
死に至る病が深まるばかりであった。確かに勤続30年のドライバーに引導を渡すのは心苦しい。まして、5歳のころから遊んでもらっていたのである。しかし、捨てることは一方では始まりを意味する。新たなスタートの合図である。
中小運送業は、今までのやり方では追い詰められていく一方である。思い切った社長の決断によって、生まれ変わることだ。
「確かに、はたしてこれで良かったのかと、ふと頭をよぎります。こうまでして生き延びていくことが大切なのか。わたしの決断が正しかったかどうか、はっきりするのはこれからです。わたしと会社のこれからの生き方です。真剣に生きるだけです。やはり、会社がつぶれるということは、社員、荷主、周りの取引先に大きな迷惑をかけることです。それだけは避けたい。そのためには、捨てるものは捨てて、生まれ変わっていきたい」
A社長の言である。まさに攻撃的リストラの勧めである。今のままでは中小運送業の経営はピンチである。社長よ、決断せよ!
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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