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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(261) 5Sへの取り組み
2019年9月30日
1.5Sの実践によるドライバー人材育成事例
⑴5S評価表の活用
5S誓約書シートによる3か月ごとの個人面談の評価をベースとして、6か月単位で5S評価表を活用している。5S評価表の目的は、6か月ごとに行うことで夏と冬の賞与の査定資料となる。
合わせて1か年単位で評価して、優良な者を5Sリーダーとして任命する。任期は1か年とし、リーダー手当として1万円支給する。5Sリーダーの役割は、5S誓約書シートの個人面談の実施にある。当初は個人面談は社長が行っていたが、現在では5Sリーダーが行うようにしている。5Sリーダーだけでなく管理者も一緒になって行っている。管理者だけでは実際の現場のことは分からないこともある。従って同じ仕事をしている5Sリーダーが行うわけである。
「うちの会社は年6回のボーナスがあるよ」と社長は胸を張っている。夏と冬の賞与と3か月ごとの特別賞与のことである。5Sを基本項目として頑張っている者については、しっかりと報いていきたいとする社長の考えである。
「いくら口で言っても、なかなか実行してくれません」社長の言である。そこで5S誓約書シートと5S評価表を活用する。3か月単位で個人面談する。月1回は職場ミーティングをする。こうしたコミュニケーション活動を活発化させる。5Sリーダーとして現場からの行動見本者を育成していく。毎月の給与とは別に年6回の「ボーナス」を支給する。あの手この手とはこのことである。「それでも、とてもついていけないと辞めていくドライバーもいます。ドライバーの教育とは根気と継続ですね」A社長の5S実践の挑戦は続く。
5S評価表を正しく活用する上で業務日誌がある。業務日誌とは拠点ごとの部門長が作成し、社長のチェックを受けている。中身としては、日々の5S実践状況について各人ごとに把握している。例えば職場ミーティングを欠席した者については、ただちに理由を問いただし、内容を記入しておく。こうした記入の積み重ねがないと、正しく5S評価表を活用することにはならない。現場人財(ドライバー)の育成は本気で取り組むことである。本気で取り組む内容は5Sの実践である。 (つづく)
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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