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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(262)5Sへの取り組み
2019年10月7日
1.職場改善への取り組み事例
A社の営業所(車両台数20台)は、最悪の営業所であった。営業所長(A所長)の涙ぐましい努力によって職場改善を果たし、優良営業所へとよみがえっていった。今回はA所長の奮闘ぶりを紹介する。
⑴職場の現状
ドライバーの定着が悪い。ドライバーの勤続年数は、5年未満が全ドライバーの80%を占めている。とりわけ1年未満のドライバーが50%もいる。荷主から、いつ首を宣告されてもいいぐらいの物流品質レベルである。カラスの鳴かない日があっても、クレーム・トラブルのない日はないほどである。欠品、誤配、破損のラッシュである。1日1件ペースで、なんらかのクレーム・トラブルが発生している。A所長の日々の仕事は、クレーム・トラブルに振り回されている。「どうしてこんな職場になっているのか?」
⑵職場の問題点
①あいさつができていない︱︱配車担当者はドライバーに元気よくあいさつをしていない。声が小さい、たまにあいさつすることすら忘れている。ドライバー仲間でも仲の良い人と悪い人があって、お互いシラーっとしている。
②掃除ができていない︱︱休憩室は読みかけの雑誌や飲み物の缶が散乱している。誰も片付けようとしない。トイレも汚れたままである。
③コミュニケーションが悪い︱︱言った・言わないで、よく配車担当者とドライバーがもめている。報連相が悪い。必要な情報がドライバーに伝わっていない。燃費効率すらドライバーは知らない。職場ミーティングの時間も、なかなかとれない。仕事が比較的ヒマな土曜日に職場ミーティングをしても、いつも出席率が悪く50%くらいしか出席しない。A営業所は暗い。ギスギスしている。所長は自問自答する。「どこから手をつけていくべきか?」 (つづく)
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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