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ブログ・野口 誠一
第109回:失敗しないための戒め15か条 自分は経営者に向いているか常に問え
2004年11月26日
「失敗しないための戒め15か条」の第15条は、「自分は経営者に向いているかを常に問え」である。
バブル崩壊この方、かつては考えられなかったような企業不祥事が続発し、実に多くの経営者が消えていった。なかには不運なケースもあったかもしれないが、基本的には「経営者に向いていなかった」からであろう。
いまは経営者受難の時代と言っていい。コンプライアンス(法令順守)やCSR(企業の社会的責任)をまっとうしつつ、会社を取り巻くステークホルダー(株主、従業員、取引先、消費者)を満足させつつ、企業価値を高めていかなければならない。
こうした要請のどれ一つをないがしろにしても、経営者失格のレッテルを貼られ、退陣を余儀なくされる。不祥事絡みの場合は刑事罰の対象になったり、退職金返上や株主代表訴訟すら起こされかねない。
一方、株価や株主の動向にも注意を怠れない。ハゲタカファンドやグリーンメーラーがうようよしている今日、いつTOB(株式公開買い付け)やM&A(企業の合併・買収)を仕掛けられてもおかしくないからである。
このように、いまの経営者は超人的能力を求められる。そのため、自分が経営者に向いているかを問うことは必要不可欠である。とくに、トップ交代の許されない中小企業の経営者はなおさらである。
次に掲げるのは八起会の「自己診断30項目」である。このうち10項目以上に欠けているなら、経営者に向いていないと判断したほうがいい。
〔理念・目標・情報・会議・中道・勉強・和合・先見性・直観力・判断力・決断力・師匠・参謀・思いやり・よい人脈・計数管理・説得力・常識・謙虚・責任感・誠実・危機感・反省・感謝・統率力・自信・気力・勇気・慈愛心・知恵〕この記事へのコメント
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筆者紹介
野口 誠一
八起会 会長
株式会社ノグチプランニング 代表取締役
昭和5年 東京生まれ、日本大学卒業。
昭和31年 25歳で玩具メーカーを設立し、従業員5名・月商150万円でスタート。 わずか5年で従業員100人・年商12億円を売り上げるまでに成長させる。
しかし、ドルショックと放漫経営がたたり、昭和52年に倒産。自宅や工場などの全資産を処分して負債を処理し、会社を畳む。
翌53年、倒産経験者同士が助け合う倒産者の会設立を呼び掛け、『八起会』を設立。
弁護士や税理士、再起に成功した会員らが無料で電話相談に乗る『倒産110番』を開設。
再起・整理などの実務的なアドバイスや経験談を交えた人生相談を無料で奉仕している。
昭和59年 株式会社ノグチプランニングを設立し、再起をはかり、執筆活動や全国各地で講演活動を展開している。
平成28年2月18日 東京都内の病院にて逝去、享年85歳。
HP:https://yaokikai.com -
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