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ブログ・野口 誠一
第283回:株式投資で大失敗
2010年9月3日
八起会創立30周年記念セミナーで、女性陣の3番バッターとして、T夫人に体験を発表していただいた。以下はその内容である。
—-私はサラリーマンの妻です。経営者の方が多い八起会で、サラリーマンの妻がどうしてここに立っているのかと、不思議に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、実は私の主人も八起会の会員なのです。
最近はパソコンの普及で、株式投資も簡単にでき、億万長者も出る反面、投資の失敗も多いと聞いております。実はバブル絶頂の頃、私の主人も株式投資で大失敗してしまいました。とても辛い経験でした。その失敗から現在に至るまでのことを、妻としてお話ししてみたいと思います。
主人は山陰地方の田舎の出身で、高校を卒業して東京の会社に就職し、26歳のとき22歳の私と職場結婚しました。勝負ごとが好きという性格ではなく、麻雀も付き合い程度で、仕事一筋に一生懸命働きました。
昭和40年代の高度成長のまっただなか、サラリーマンの唯一の夢は出世でした。主人も夜遅くまで上司や同僚とのお酒、ゴルフなどの付き合いが多くなり、私は2人の娘を育てるのに夢中で、まるで主人のいない家庭のようでした。そんななか、やりくりに苦労しながらも、上の娘が小学校に入るまでに持ち家を新築することができ、ある意味では典型的なサラリーマン生活でした。
そんな信頼しきっていた主人に、少しずつ変化が現れてきたのは、昭和と平成の境い目の頃でした。株価が上昇し、財テクブームが到来したのです。わが家にも株のダイレクトメールや、ゴルフ会員権のメールが頻繁に届くようになり、主人は休日になると机に向かいっ放しで、株式投資の本と首っぴきでした。まさかとは思いつつも、私の不安はつのります。この記事へのコメント
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筆者紹介
野口 誠一
八起会 会長
株式会社ノグチプランニング 代表取締役
昭和5年 東京生まれ、日本大学卒業。
昭和31年 25歳で玩具メーカーを設立し、従業員5名・月商150万円でスタート。 わずか5年で従業員100人・年商12億円を売り上げるまでに成長させる。
しかし、ドルショックと放漫経営がたたり、昭和52年に倒産。自宅や工場などの全資産を処分して負債を処理し、会社を畳む。
翌53年、倒産経験者同士が助け合う倒産者の会設立を呼び掛け、『八起会』を設立。
弁護士や税理士、再起に成功した会員らが無料で電話相談に乗る『倒産110番』を開設。
再起・整理などの実務的なアドバイスや経験談を交えた人生相談を無料で奉仕している。
昭和59年 株式会社ノグチプランニングを設立し、再起をはかり、執筆活動や全国各地で講演活動を展開している。
平成28年2月18日 東京都内の病院にて逝去、享年85歳。
HP:https://yaokikai.com -
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