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ブログ・高橋 聡
第306回:令和時代の運送業経営 歩合設計編(106)
2026年3月27日New!!
【評価制度設計編】106
「頑張る運送業経営者を応援します!」というシリーズで「令和」時代の運送業経営者が進むべき方向性、知っておくべき人事労務関連の知識・情報をお伝えしています。
今号から「評価制度設計編」として時間外上限規制(2024年問題)への給与設計面での対応について解説してまいります。(その1)
1.ドライバー給与における評価制度の現状
ドライバー給与制度において、評価制度を導入している会社の割合に関する精度の高いデータは存在しませんが、筆者の感覚ではおおよそ1割程度と考えます。一般の事業会社では、おおむね半数以上の会社で何らかの評価制度が導入されているのと比べて、相当低いということができます。運送会社の経営者の中には少数ながら「メガバンク」「大手製造業」「コンサル会社」の出身者で父親の会社を継いで経営者になった方もいますが、出身会社では導入されていた評価制度について、自社で導入はしていないケースが少なくありません。
話を聞いてみると、「ドライバーに評価制度は難しい」という回答がほとんどで、その背景としては評価制度の導入によりドライバーが離職するリスクを感じているというのが実態です。
近年は他業種からドライバー職となった方も多くいます。そのような方は以前の会社では評価制度が導入されていたケースもあるでしょう。そして、ドライバーを志望する際の動機として「働いた分は給与としてもらえる」という仕組みを望んでいることも多いようです。運送会社に勤務経験がある方は評価制度がなかった会社がほとんどなので、採用面接時に評価制度に難色を示す求職者も一定数いるようです。
無事故手当や愛車手当を導入している会社は半数以上あります。安全運行が最大のミッションであるため、仕事に直結した無事故手当などを導入することは合理的です。また、「クレームの有無」「デジタコのボタン操作を正確に行う」といった定量的な評価項目についてはさほど問題はありませんが、「他人の仕事を手伝う」「きちんとあいさつする」といった定性的な観点での評価は屋外型労働であるため難しいです。
2.評価制度が注目されている背景
大手引越会社の判決の影響で評価制度が注目され始めました。これまでの給与制度の主流であった「出来高歩合給」に否定的な判決が出されたからです。今後の給与制度を検討する際にどのような評価制度を導入するかは多くの運送会社が抱える課題になってきています。関連記事
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筆者紹介
高橋 聡
保険サービスシステム社会保険労務士法人
社会保険労務士 中小企業診断士
1500社以上の運送会社からの経営相談・社員研修を実施。
トラック協会、運輸事業協同組合等講演多数。 -
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