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  • ブログ・鈴木 邦成

    第575回:『トコトンやさしいSCMの本 第3版』

    2021年1月6日

     
     
     

    新年あけましておめでとうござます。

    2021年もよろしくお願いいたします。

     

    拙著『トコトンやさしいSCMの本 第3版』(鈴木邦成著、日刊工業新聞社)が刊行されました。

     

    初版が2003年7月で、以後、増刷と改訂で今回の第3版に行きつきました。内容は初版、第2版から大きく書き換えています。

     

    「サプライチェーンをいかに管理していくか」、すなわちサプライチェーンマネジメント(SCM)の観点から企業の経営や戦略が語られるようになっています。現代の企業経営はいかに高度なSCMを実践していくかにかかっているともいえるでしょう。SCMでは全体最適が重視されます。調達から販売までのビジネスプロセス全体で、情報を共有し、在庫情報などを可視化し、全体として最適の改善策、効率化策を打ち出すことを可能にするのです。つまりSCMとは部分最適ではなく、全体最適の実現を目指す経営手法なのです。

     

    SCMの導入と構築は一部の巨大企業に限られたことではありません。さまざまな業界でサプライチェーンが構築され、多くの企業がSCMに関わるようになってきました。さらに近年は、SCMの導入や構築にIoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)を活用する動きも大きくなってきています。

     

    また、SCMの基本的な考え方は経済活動やビジネスの現場でも共通の認識として求められるようになってきています。

     

    たとえばSCMの概念を理解していないと、「在庫は悪」、「サプライチェーンの寸断」などといった、背景にSCMの考え方が内包されているビジネス関連の文脈もピンとこなくなります。ビジネス常識としても「SCMとはなにか」を理解する必要があるのです。もはや、SCMなしで、ビジネスを語れない時代となったといえましょう。SCMを導入しなければ現代経営を進められないといっても過言ではないのです。

     

    なお、本書は2003年7月に発行された『トコトンやさしいSCMの本』の第3版です。初版の発売から10年以上が経ったことを受け、第2版では内容を大幅に入れ替え、SCMに関する最新の動きも網羅しましたが、近年のSCMへの注目を考慮し、さらなる改訂を行いました。

     

    ただし、初版、第2版と同様に SCMについてトコトンやさしく説明することを心がけました。もちろん、基本の基本から話を始めています。専門的な予備知識がなくとも、SCMいついて正しく理解できるように努め、「日本で一番わかりやすいSCMの本」とあるように、やさしくわかりやすく解説することを心がけました。

     

     

    よろしければ一読をお願いいたします。

     

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    鈴木 邦成

    物流エコノミスト・日本大学教授
    国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
    欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
    国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

     
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