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ブログ・鈴木 邦成
食の安全とトレーサビリティの充実
2008年9月20日
食の安全
汚染米、粉ミルク事件などで 食の安全に対する危機意識が高まっています。中国などからの輸入食品などに対してこれまで以上にしっかりしたトレーサビリティシステムを早急に構築する必要が出てきているわけです。
トレーサビリティの充実を!
トレーサビリティ(追跡可能性)とは国際標準化機構(ISO)の定義によると、「記録物を通して、ある物品や活動についての履歴とその使用状態、またはその位置などを検索する能力」ということになります。
トレーサビリティを導入することによって生産・流通・加工・販売などの履歴が明らかになります。商品を購入した最終消費者に生じるさまざまなリスクを回避することができます。商品の生産履歴・流通履歴がはっきりしていることで安全面、健康面などの危機管理が可能となります。
消費者は商品を安心して購入することができるようになります。食の安全を守るためには不可欠なしくみといえましょう。
トレーサビリティは数年前からしきりに重視され、一部の先進的な企業ではすでに高度なシステムも導入されているようです。
しかし、「ITシステムなど、初期投資に相当なコストがかかり、消費者もメリットを享受しているという実感をなかなか持てない」といった声も一部にありました。けれども今や、食の安全性を可視化できるトレーサビリティの導入はこれまで以上に広い食分野において不可欠となっています。
食の安全が脅かされ始めている現在れまでまでとは異なる新しい視点から構築に対するより高度な議論と検証を深め、次世代トレーサビリティシステムの確立を進めていく必要があるのです。この記事へのコメント
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筆者紹介
鈴木 邦成
物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。 -
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