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  • ブログ・鈴木 邦成

    グローバルロジスティクスの成功の条件

    2009年1月13日

     
     
     

    中国の景気刺激策
      米国のオバマ政権の新経済政策に注目が集まっていますが、中国もリーマンショック以降の経済低迷のテコ入れに約53兆円の景気刺激策を打ち出しています。
      低所得者住宅の充実、鉄道、道路などの物流インフラの強化に力を入れて、上海万博までの経済成長の流れを維持しようという考えです。
    我が国の物流企業の東アジア規模での活躍を期待!
      実際、日本企業もこれからは米国、EU市場以上に中国マーケットを重視していかなければグローバル競争の生き残りはきびしくなってくるでしょう。
      無論、物流業界も国内市場のみではなく、これからは中国を含む東アジアワイドで戦略を展開していく企業が業績を伸ばしていく可能性が高いのではないでしょうか。
      これまで以上に「アジアのなかでの企業戦略」を日本企業が真摯に考える時期に来ているといえるでしょう。
    若者の安定志向が強まる
      ところで昨日は成人式でしたが、今年の新卒の就職戦線はグローバル経済の落ち込みということもあり、ガス、電気、鉄道会社などのインフラ系企業の人気が高いようです。
      ただ、20代、30代の若い人にはぜひ世界に向けても目を開いてもらいたいと考えています。
      中国大陸などをつぶさに回って、中国における物流ビジネスモデルの可能性などを肌で感じてきてもらいたいと思っています。
      中国語や英語などの語学力を現地での実践を通して身につけるのが一番でしょう。
    経済グローバル化時代のロジスティクス
      また、これは日本企業に限らないことですが、ある国でそれなりの規模、業績のある大企業がグローバル企業に脱皮するためには、ロジスティクスの立場から考えると、
    ①グローバル調達・生産・販売を円滑に行えるロジスティクス戦略・拠点の構築
    ②ワールドワイドでのサプライチェーンを支えられる在庫管理・自動補充システムの構築
      上記の2点が不可欠と思います。これら2つの課題をクリアできる企業がグローバル企業として活躍できるのではないかと思います。
      ただし、これらのロジスティクスのストラテジー、オペレーションレベルの課題のクリアに加えて、グローバル経済環境を広い視野から理解できる、世界の地政学に通じていて語学のできるロジスティシアンが必要になってきます。
      すなわち物流関連の高度な人材育成も必要不可欠となってくるといえましょう。
     

     
     
     
     

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  • 筆者紹介

    鈴木 邦成

    物流エコノミスト・日本大学教授
    国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
    欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
    国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

     
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