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  • ブログ・鈴木 邦成

    欧州トラック運送業界の熾烈な競争

    2009年4月22日

     
     
     

    日本経済浮上の一つのきっかけにでもなればいいのですが、大型連休がまもなくに迫ってきました。

     

     

    欧州統合で競争が激化 

     

     

    前回に続いては欧州トラック業界事情の変遷を概観していきましょう。

     

     

    2000年代になると、EUは東方拡大の流れから、中・東欧諸国の物流企業が西欧市場に相次いで参入するようになりました。

     

     

    そしてそれがトラック運賃下落に拍車をかけることにもなりました。

     

     

    西欧企業は生産拠点を東にシフト

     

     

    西欧の製造業は物価、人件費の比較的安い中・東欧諸国への工場シフトを強化し始めたのです。

     

     

    そうなるとEUと中・東欧諸国を結ぶ物流マーケットも拡大することになりました。

     

     

    ただし西欧のトラック運送会社などは苦戦を強いられることになりました。

     

     

    輸送に従事するトラックの多くは、ハンガリーやポーランドなど、中・東欧諸国で、たとえばハンガリーのトラック運賃は西欧水準の7割に過ぎなかったからです。

     

     

    対策として西欧の物流企業は中・東欧諸国に現地法人を設立して、安いトラック運賃をプラスに活用していくという戦略を打ち出していきました。

     

    ただしそれでも、多くの中小規模の物流企業にとってユーロ圏の拡大はさらなる運賃競争の激化を意味することになったのでした。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    鈴木 邦成

    物流エコノミスト・日本大学教授
    国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
    欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
    国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

     
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