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ブログ・上西 一美
第33回:1人の判断ではなく、必ず運行管理者や同僚に電話
2020年10月5日
皆さん、日本事故防止推進機構(JAPPA)理事長の上西一美です。今年の7月は、非常に雨が多い年となりました。例年、この時期から台風などの異常気象による被害も懸念されます。
数年前の台風では、大阪府でトラックが橋の上で横転したり、また、例年、豪雨によるアンダーパスでの水没事故など、運転者の生命に関わる事故も少なくありません。
皆さんは、このような異常気象時、運転者にどのような指示をしているでしょうか?私がタクシー会社で社長をしていた当時、その指示はできる限り明確にしていました。というのも、例えば、「身の危険を感じたら・・・」などの曖昧な指示をすると、運転者によって、判断の基準が変わります。
同じような状況でも、危険を感じる人もいれば、いない人もいます。しかも、感じない人がこのような被害に遭うのです。
例えば、これはタクシー会社だからできたことですが、状況により運行に影響が出ると判断した場合、運転者の判断に委ねる事なく、私は迷う事なく「全車、即刻、車庫に入庫」というような指示をしていました。
運転者の判断に委ねるのであれば、明確な基準を設ける必要がありますが、異常気象の場合は、なかなか難しいので、セミナーでは、「1人の判断ではなく、必ず運行管理者や同僚に電話し、相談するように」とお伝えしています。
異常気象から社員の命を守るため、ぜひ、無理な運行を控える指示をしてあげて下さい。
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筆者紹介
上西 一美
一般社団法人日本事故防止推進機構理事長、株式会社ディ・クリエイト代表
自動車事故防止コンサルタントとして豊富な実績。
一般社団法人日本事故防止推進機構
http://www.jappa.or.jp/
株式会社ディ・クリエイト
http://www.de-create.com/ -
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