-
ブログ・上西 一美
第124回:歩行者路上横臥事故に注意
2024年8月10日
この時期に増えるのは、雨天時の事故や自転車・バイクとの事故です。しかし、発生率は非常に低いのですが、夏に向けて増える事故があります。それが「歩行者路上横臥事故」です。
歩行者が路上に寝ていて車両がはねてしまう事故で、特に夜間の発生では死亡率が高いです。この事故が増えるのは8月と12月と言われ、これからの時期に気を付けてください。
また、同事故は、死亡率が33%と歩行中の歩行者をひいた事故に比べると15倍も死亡率が高いと言われています。私は3万件近くのドライブレコーダーの映像を見てきましたが、過去に14件の同事故の映像を見ました。そのうち怪我で済んだ事故はたった2件です。中には時速11㌔㍍ではねてしまい、死亡させた事故もありました。
この事故を回避するためにやっておきたいことは2つです。まずは「速度を守る」こと。当たり前ですが、「路上に歩行者が寝ている」という想定はなかなかできません。よってブレーキを踏むタイミングが遅れてしまうのも事実です。このため、速度を守っておかないと間に合わないのです。
また、「夜間は必ずハイビームで走行する」ことです。もちろん道交法でハイビーム走行は義務化されているのですが、ハイビームにすることで少しでも発見が早くなると思います。ですので、夜間はハイビーム走行を徹底してください。何度も言いますが、このような事故はなかなか経験することがありません。よって想定外となります。「少しでも路面に違和感を見つけたら、まずは何も考えずブレーキを踏む」。このようにシンプルに考えていただいた方が事故は回避できます。
関連記事
-
-
-
-
筆者紹介
上西 一美
一般社団法人日本事故防止推進機構理事長、株式会社ディ・クリエイト代表
自動車事故防止コンサルタントとして豊富な実績。
一般社団法人日本事故防止推進機構
http://www.jappa.or.jp/
株式会社ディ・クリエイト
http://www.de-create.com/ -
「ブログ・上西 一美」の 月別記事一覧
-
「ブログ・上西 一美」の新着記事
-
物流メルマガ