日本事故防止推進機構（ＪＡＰＰＡ）の上西です。先日、自転車が走行中にトラックがその横をギリギリで追い越していき、肘が軽く接触をしたにもかかわらず、そのままトラックが現場から立ち去ったという映像がＸ（旧Ｔｗｉｔｔｅｒ）で拡散されました。ちなみに、このトラックに関しては白ナンバーですので、事業用自動車ではありません。

ここ２〜３年、事故映像を見ていると自転車を追い越す際に接触をする、もしくは自転車が急な進路変更して接触をする、さらに歩道から突然、自転車が車道に飛び出し接触をするなど、自転車を追い越す際のドライブレコーダー映像をよく目にします。

日本の道交法では、歩行者や自転車を追い越すときの距離は定められていません。海外では、歩行者の横を通過する時は１m離し、自転車の場合は１.５m離れて追い越すというルールが定められている国が多く、日本も２０２６年までに自転車の反則金制度が始まると同時に、１つの目安として距離を定める動きもあります。

自転車の運転者は運転免許証を持っていない方も多く、道交法の知識も、車の運転をする経験もない可能性があります。ということは、車の運転者からすると非常に予測が困難だということです。よって、予測が困難な場合は、原則、近寄らないことです。また追い越す際は、ある程度の距離を空けて追い越しをし、自転車とのトラブルを回避させてください。