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ブログ・上西 一美
第6回:右折車と直進車との接触事故の過失割合
2019年8月28日
皆さん、こんにちは!交通事故防止コンサルタントの上西です。
5月に滋賀県大津市で大きな交通事故が発生し、幼い子供の命が奪われました。
運転の自動化が進んでいく中、現状では、まだまだこのような事故が発生しているのも事実です。
私ども一般社団法人日本事故防止推進機構(JAPPA)が何をすべきなのか?非常に考えさせられた事故でした。
さて、JAPPAでは、毎月、会員の皆さんにドラレコ映像で作成した危険予知トレーニング教材を配布しています。
今回取り上げた事例は、「右折車と直進車との接触事故」です。
深夜に発生した事故で、右折側はタクシー、直進側は二輪車、しかも二輪車は無灯火で走行してきました。
この事故の過失、どのようになったと思いますか?
通常の過失で処理されると、右折側の過失が8割、直進側の過失は2割ぐらいが妥当かと思われます。
ですが、この事故は、二輪車が無灯火で、直前までドラレコ映像では相手の存在を確認できません。
この事故をクライアントから見せて頂いた時、私は無灯火だから二輪車が悪いのでは?こう感じてしまったのですが、結果は、タクシー側6割、二輪車は4割とタクシーが悪くなってしまったのです。
理由は単純で、無灯火よりも、右折で直進車の進路を妨害する行為の過失が高いからです。
皆さんもそうだと思いますが、交差点を直進で進入する時、無理な右折をして来るだろうという予測はなかなかしないと思います。
運転者は誰もが信号は守るものだと思い込んでいるから減速もしないのです。
だから、今回の大津のケースのように大きな事故になることも多いのです。
よって直進車の進路を妨げるような無理な右折は、重大な過失が問われるのです。
この記事へのコメント
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筆者紹介
上西 一美
一般社団法人日本事故防止推進機構理事長、株式会社ディ・クリエイト代表
自動車事故防止コンサルタントとして豊富な実績。
一般社団法人日本事故防止推進機構
http://www.jappa.or.jp/
株式会社ディ・クリエイト
http://www.de-create.com/ -
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