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    大庭産業・大庭社長「リフトも『シェア』の方向へ」

    2008年11月5日

     
     
     

     「環境改善への取り組みとして一定の評価があるカー・シェアリングのような、いわばリフト・シェアリングといった方向性も今後は考えていきたい」と話す大庭秀昭氏(大庭産業社長、北九州市小倉北区)はディーラーを除き、全国に2000社以上がひしめき合うという「フォークリフト業界」の風雲児として知られる人物。既存の業域にとらわれない独特の発想で右肩上がりに業容・業績を伸ばしてきた。


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    大庭社長
     製鉄の町を舞台に、フォークリフトによる作業会社として船出した同社。レンタル事業を本格化させる契機となったのは阪神淡路大震災だ。「被災地では当時、リフトがいくらあっても足りない状況。当社も可能な限りを拠出したが、そこで認知されたのが大きかった」と振り返る。
     父である創業社長の急死で、それまで勤めていた地元の大手スーパーを退職し、27歳で家業の舵を取った。「事業体制や方向性など、会社が出来上がっていなかったのが結果的によかった」と話すが、従来は設備会社や物流事業者をターゲットにしてきたリフト業界にありながら、イベント会場など予想外の分野へユーザーを求めた。西日本総合展示場で開かれた、大きなイベントを引き受けたのが契機だった。
     現在は同展示場の協力会員として展示作業や、イベント運営などのサポートに当たる一方、広告代理店との付き合いも重視する。「イベント関係の多くは広告代理店が窓口になっている」という実情をキャッチし、新しい需要を掘り起こした。
     118台のリフトは、ニーズに応じオペレーター付きでもレンタルする。「ノウハウを残しつつ、いい仕事を重ねていかないといけない」との考えからオペレーターは社員がこなし、派遣スタッフは使わない。「数字を追うだけの拡大型ではユーザーの要求を見失うばかりでなく品質の低下や、料金の値下げでしか対応できない企業体質に陥る」との思いが根底にある。
     スーパー時代の経験を生かした企業イメージ作りが奏功して認知度は高まり、最近はインターネット受注も増加。保有する回送車も今後の事業拡大を見据えて、早期に営業ナンバーを取得する考えで、「リサイクルなど環境関連事業にも幅を広げていきたい」と意欲的だ。
     多忙な中、北九州フットボールクラブの理事、北九州市バレーボール協会の広報部長を務め、FM北九のサッカー番組では、ナビゲーターとしてレギュラー出演するなどマルチタレントぶりを見せている。
     電話0120(41)4009番(ヨイ・フォーク)。http://www.41-4009.netで、同社の独創的な事業内容を見ることができる。
    (長尾和仁)

     
     
     
     
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