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運送会社
関西陸運 駅舎跡地の本社完成、地域の憩いの場にも
2021年12月1日
関西陸運(兵庫県姫路市)がJR姫新線・太市駅の旧駅舎跡地で建設を進めていた本社屋が完成した。JR西日本が駅舎の跡地を民間企業に売却するのは異例。JR西日本では無人駅を簡素化する計画を進めており、先に稼働した新駅舎も券売機とICカード対応の改札だけが置かれている。隣接地では同市がロータリーの整備を進めており、来年3月には周辺一帯の工事が完了する。
同社とJR西日本、同市、同太市地区連合自治会の4者は今年3月8日に「同駅周辺地域の賑わいづくりに向けた連携協定書」を交わしており、同社が150坪の旧駅舎跡地を購入する一方、市の条例改正によって同地での社屋建設が可能になった。
カンリクEXPRESS九州などカンリクグループ全社の人事・経理などを統括している同社は今年12月に30期目を迎える。節目を目前に控えたタイミングの社屋完成に「当初はJR姫路駅の南側に構える方向で検討していたものの、長年お世話になっている地元自治会の関係者の働き掛けもあって今回の形になった」と同グループの井田正勝CEO。
地上2階建ての新社屋の1階部分は飲食事業を手掛けるグループ会社が、周辺で採れた野菜などを使ってカフェ&レストラン(11月1日オープン)を運営する。店内の一角には農産品などの物販コーナーも併設し、「地元からの要請を踏まえたものだが、地域の人たちが集う憩いの場になれば」(同氏)と話す。
10月23日に現地で執り行われた竣工式には清元秀泰市長と國弘正治・JR西日本神戸支社長、政界関係者ら約40人が参加。あいさつで同氏は「屋上から周りを見渡すと北に山陽道、東に姫路西バイパス、南に太子竜野バイパスが見え、あらためて交通の要であることを再認識した。この地に根を張って、しっかりと企業運営をしなければと身の引き締まる思い」と話した。
平成4年設立の同社を核とするカンリクグループは現在、約200台のトラックを抱え、熊本県から愛知県まで15の拠点網を構築。大型車両による幹線輸送や家具、事務器の搬入・組み立て・設置業務(ツーマンデリバリー)のプロフェッショナルとして業績を拡大しており、「既成概念にとらわれず、先の時代を見据えて物流の新たな仕組み作りに挑戦したい。暮らしに欠かすことのできない物流を進化させ、オンリーワンの企業をめざす」(同)としている。
◎関連リンク→ 関西陸運株式会社
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