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    大和急行運輸の「期待の星」 若手人材確保は難しくない

    2011年10月14日

     
     
     

    【奈良】若年労働者の就業率が低下し、労働力確保が大きな問題となっているが、奈良県大和郡山市の大和急行運輸(林武美社長)では今年4月から3人の高校新卒者が働いている。
    同社は合同企業説明会に参加するなど積極的に新卒者の採用に力を入れているが、就職難と言われる時代、3人の若い人材を獲得した。林洋史専務は「運送業界に関心を示している若者は意外に多い。人材難とされる中、足元を見つめ直すことも必要では」と話している。


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     県内の高校を今年3月に卒業した18歳の3人。写真左から澤田発さん、吉川京志さん、井倉誠さん。志望動機は皆、車、トラックが好きで物流に興味があったから。吉川さんと井倉さんは普通運転免許を取得し入社。澤田さんは現在、自動車教習所に通っている。
     それぞれ昨秋に先生と同社を訪問。仕事内容の説明を受け、10tトラックの運転席に上り、荷さばきを行うホームを見て大喜び、関心を示した3人を全員採用した。
     入社後は知り合いのコンサルタントを通じて30時間程度の新人研修のプログラムを組み、物流の仕組み、現場の仕事から言葉遣いなど接客マナーなどを研修。それから3か月間はホームでトラックへの荷物の積み込み、荷下ろしなど荷捌きを中心とした作業を行ってきた。
     そして憧れのトラック乗務。横乗りを経て7月から徐々に一人立ちしている。あてがわれたトラックは10尺のショートの2t平車。トラックに若葉マークを張り、小口荷物の集荷配達を行っている。
     林専務は、「運転することがうれしいようで、4─5件荷物を積んでロングのコースになると飛び上がって喜ぶ」と目を細める。午前9時出勤だが、3人とも7時半には出勤。夕方の業務終了後もすぐには帰らない。
     入社から約5か月。現在の感想について澤田さんは「重たい荷物もあり、しんどいが、昔から物流には関心があり、肌で体験できるのはうれしい。毎日が勉強」と話し、吉川さんは「大きい車は昔からのあこがれ。仕事はしんどいが、荷物を持って行ってお客さんに『ありがとう』と言われるのがうれしい。大型免許を取って運転するのが夢」。井倉さんは「トラックに乗るのが楽しい。会社から一歩出て、いろんな人と接していく中で自分が成長していくことを感じる。『大和急行魂』で頑張りたい」と話している。
     同専務は、「3人とも一生懸命で純粋。初々しいという印象。会社の雰囲気も明るくなって、プラスに働いている。中途採用と異なり、ベテラン従業員に、新人の手本にならなくては、と緊張感がみなぎるようになり、モチベーションも向上している」と、新卒者採用は会社に大きな効果をもたらしている。
     また、「今の若者は車離れが進んでいるといわれるが、車好きな若者は多い。仕事への貪欲さがあり、根性もある。運送業界、とりわけ中小・零細の事業者では若い人材確保が難しいとは言われるが、会社側がその気になれば難しいことはない」と話している。
     荷物の手伝い仕事で、横乗りするトラックが大型になると、3人とも皆走っていくという。皆、大型免許を取得して大型車を運転するのが当面の目標だ。

     
     
     
     
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