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    被災者支援で新規顧客を獲得 CSRで企業イメージを向上

    2012年2月6日

     
     
     

     東日本大震災からもうすぐ1年を迎えるが、被災者支援をビジネスに役立てる新しい取り組みに注目が集まっている。NGO活動「愛の絆」が立ち上げた「復興への水」プロジェクトだ。
     資金を負担した企業名と被災者への応援メッセージを印刷したペットボトルの水(320ml)1万5000本を、同NGOのスタッフが被災者に手配りするというもの。費用は150万円(税別)。支援企業には証明書が発行され、HPに掲載するのはもちろん自社のオフィスに掲示するなど、PRツールとしても活用できる。
     同NGOの山田正人事務局長に話を聞いた。


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    –立ち上げの経緯は
    「民間企業が被災者支援を継続するにはビジネスに繋げる必要があるため、新たなCSR活動の一つとして開発した。支援活動で企業色を出すことに否定的な意見もあるが、被災者からすると、『ありがとう』という気持ちに変わりはない。むしろ敬遠して何も行動を起こされず、援助されない方が困る」
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    –企業側のメリットは
    「引越や宅配など顧客の対象が個人の運送会社はもちろん、法人相手でも、『企業イメージ』は非常に重要。取引条件が同じであれば、CSRに取り組んでいる会社とそうでない会社では、どちらが選ばれるかは明白」
    –運送業でも役立つのか
    「同じ運賃を提示してくる企業があれば、印象の良い方を選ぶのは当然。運賃やサービスが均一化しているいま、運送会社にとって『企業イメージ』が見えない武器になる。競合他社に先駆けて取り組むことで、投資対効果は計り知れない。CSRの重要性、つまり営業活動への影響度を理解し、顧客に『見られている』という意識を持つ経営者であれば、このスキームの有効性は分かってもらえるはず」
    –具体的な活用方法は
    「HPや会社案内に掲載するだけでなく、被災地での配布分に上乗せして水を製造しておけば、販促ツールとして配れる。営業先で話題になることは間違いなく好感も得られる。引越の見積もり時に持参すれば、主婦の共感も得られるはず。販促用のHPやチラシ制作も低コストで請け負っている」
    –参加方法は
    「1企業だけでなく協同組合でも可能。周年事業や倉庫の竣工記念などでの記念品の代わりにもなる。『今年はお中元の代わりに被災者を支援しました』と話せば、荷主の評価も変わるはず」
    –その他のメリットは
    「採用面でも効果が出ている。社会貢献に取り組んでいるかどうかも応募者の基準になるからだ。従業員のモチベーションも向上し、社内の士気が上がったという報告も受けている」
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    –寄付との違いは
    「『150万円の寄付』と比べて『被災者に1万5000本の水を直接配布』の方が、企業姿勢が伝わりやすい。しかも、広告宣伝費として全額損金計上できる」
    –なぜ水なのか
    「被災地はインフラが破壊されているだけでなく、放射能の問題もあり飲料水を買っている。また、『世間から忘れられつつある』という思いを抱く被災者も増えている。応援メッセージを載せたペットボトルを受け取った被災者は勇気づけられ、物心両面で支援してくれた企業の『心意気』に感謝する。被災者と企業がWINーWINの関係が築ける」
     同プロジェクトへの問い合わせは、電話03(6717)4362番、
    URLは、http://tohokuouensui.com

     
     
     
     
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