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    トランスポートジュン 燃費目標設定が事故減少に効果

    2012年8月31日

     
     
     

    【埼玉】事故防止は運送事業者にとって永遠の課題。それだけに取り組みは決して容易ではなく、事業者の試行錯誤がうかがえる。埼玉県の事業者は、10年前から事故防止に本格的に取り組んだという。当初は足並みがそろわず事故減にはつながらなかったが、ルールを設けることで足並みがそろい、さらに事故も激減していった。そのルールとなったのは燃費だった。


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     「安全運転と口で言っても、ほとんど効果はなかった」と振り返るのは、トランスポートジュン(さいたま市岩槻区)の丸淳一社長。平成9年に設立してから、同社では定期的に安全会議を開き、事故防止対策について話し合う時間を設けていたが、事故の削減にはつながらなかったという。
     「いくら安全運転といっても、その基準がなかった。速度超過などの危ない運転をしていても事故を起こさなければ、それがドライバーにとって安全運転だということになる」という同社長は、「事故を起こしていないドライバーは、皆自分は安全運転していると思っているのだから、足並みがそろうわけがなかった」と振り返る。
     一体、どうしたらいいのかを模索した同社長がたどり着いたのがエコドライブだ。トラックディーラーが開催する講習会に自ら参加し、エコドライブは事故防止だけでなく燃費の向上にもつながり、まさに一石二鳥だと実感したという。早速、講師を会社に招きドライバー全員に講習を受けさせた。
     ひと通り知識を得たところでルールを決めた。ルールは月間の燃費を一定距離以上に伸ばすというもの。大型車の当初の燃費設定は3.4km/L、4トン車で5.4km/Lと置いた。燃費目標をクリアしたドライバーには燃費を改善したとして給料に還元。非達成者にはペナルティを設けた。ただ、目標には難しい数値を設定したこともありペナルティには多少の余裕を与えた。
     年ごとに目標をクリアするドライバーが増えた。そのため、時期を見て燃費目標を引き上げていった。現在は、大型で3.7km/L、4トンで5.9km/Lまで数値を上げてきたという。
     燃費改善が進み、それに伴い事故も減少していった。「当たり前のことだが、無理をしない運転をしているのに事故が増えることはない」と話す同社長は、「事故減も嬉しいが、社内にも好循環を生んでいる」と話す。燃費目標があるため、ドライバーは無理な運転をしない。配車もドライバーに無理な運転をさせるような配車を組むことがなくなった。「ドライバーだけでなく、配車を巻き込んだ安全への取り組みができている」と丸社長は目を細める。
    ◎関連リンク→ 有限会社トランスポートジュン

     
     
     
     
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