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    新和通商・新村社長 「従業員の生活を守る」

    2015年5月22日

     
     
     

     昭和63年に創業した新和通商(神奈川県大和市)の新村千成社長が、運送業界に身を置いたのは10代の終わり。事情あって大学進学を断念し、父親が経営していた同社でドライバーのアルバイトを始めた。「当時のドライバーは個性が強くて、『とっぽい』人も多かった」と振り返る。
     社会経験のない若者が認めてもらうには、仕事で結果を出すしかなかった。「現場で一番になろう」と誓い、他のドライバーが嫌がる現場を率先して引き受け、寝る間を惜しんで他人の倍も働く日々を送った。自分で営業して取ってきた仕事は気合も入る。働きぶりを見てもらい、気に入ってもらえれば、次の仕事につながった。やがて、ドライバーだけではなく、倉庫の管理や配車も兼任するなど、社内でも徐々に頭角を現していった。
     しかし、バブルが弾け、日本経済は冬の時代を迎えていた。これまでの「どんぶり勘定」の経営では通用しなくなった。軌道修正が必要な時期にうまく対応することができず、損益のバランスが崩れてしまった。「人も資金も管理できていなかった」と当時の状況を説明する。事故やクレーム、トラブルが多発し、負のスパイラルに陥っていた。


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     そんな逆境のなか、新村氏はスタッフと協力し、少しずつ会社の体制を変えていった。良いと思ったアイデアはすぐに実践し、地道な努力の甲斐があり、同社は赤字体質の経営を抜け出すことができた。平成19年に新村氏が社長に就任して以降は、毎年売り上げを伸ばし、順調に成長を続けている。
     「運賃は少なすぎても駄目だし、もらいすぎるのも良くない」とし、「顧客との関係はバランスが大切」と強調。一方的な関係は長続きしないとし、顧客が発展していくことが自社の成長につながると考える。
     経営者の一番の役目は「従業員の生活を守ること」。大変だった時期も、懸命に働いてくれたスタッフがいたから乗り越えることができた。「まだ夢実現の半ば。給料だってもっと出してあげたい。そのためにも、会社の成長を止めるわけにはいかない」と胸に誓う。
    ◎関連リンク→ 有限会社新和通商

     
     
     
     
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