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運送会社
エコウイング物流 「希望持って働ける会社に」
2016年6月10日
【千葉】野田市を拠点とするエコウイング物流(大久保仁社長)は現在、大型車を中心に約90台を保有。昨年12月には茨城県坂東市に倉庫を建設するなど、仕事の幅を広げている。
創業者である羽田隆代表は8年前、21台で営業を開始した。「20台入れてくれる会社を探している」という案件を受けての起業だった。「創業した当時から、10億、100人、100台というのが一つの目標だった」という。「時期的にも、当初からコンプライアンスを徹底する必要があった」とし、この経費に経営が圧迫される時期もあったという。しかし、「ある程度の台数があれば、ドライバーを休ませながら様々な仕事にチャレンジできる」と、4年後には100台規模にまで会社を成長させていった。
100台になると同時に同代表からバトンを渡されたのが、大久保仁社長だ。20代から業界に入り、キャリアは30年弱になる。「現場のことを熟知して、社員を巻き込んで仕事をする魅力を持っている」と羽田代表も惚れ込む同社長は、現場の運営に携わった経験から「台数があればああしたい、こうできるのに、と思って来た」と、小規模であるが故の歯がゆさも経験してきた。同社にドライバーとして入社し、管理者を経て社長就任の話を受けたとき、「あれもやれる、これもやれると嬉しかった」と振り返る。
それからは事業の拡大発展とともに、仕事内容の見直しにも着手。収益性を重視し、運賃交渉にも積極的に取り組んだ。「もともと現場力には自信があった」という同社長。「ドライバーたちのおかげで強気な営業交渉ができ、ベースアップを了承していただけた」と話す。「現場力」を背景に収益構造の改善に成功、創業時は1社だった荷主も、主要どころだけでも30社となった。
次のステップとして坂東市に建設した220坪の倉庫は圏央道の開通で高まる需要を背景とし、「すでに手狭」だという。自己資金での建設にこだわった同倉庫。「これを会社の財産とし、さらに増やして会社の礎としたい」とする2人が口をそろえるのは、「決して潰れない会社をつくる」という信念だ。
羽田代表は、「去年は社長をはじめとして社内はベビーブーム、結婚ブームだった」とし、「社員が子どもを連れて事務所に来る姿を見ると、会社の責任を強く感じる」と背筋を正す。大久保社長も、「子どもらや地域の人たちに『あの会社に入りたい』と言ってもらえる会社にしていくことが自分の夢であり努め」と力をこめる。
今後は、「基本は〝足〟。一人ひとりのドライバーの力を高め、より良いチーム作りに努めるとともに、倉庫部門の拡大を目指す」とする2人。「事業を継承する人材を育て、50代のうちには引退」と話し、「若い社員たちが上を目指し、希望を持って働けるように会社を発展させていきたい」と、次なるステージを描いている。
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